＊* ページ14
「おつかれ準ミス王子！」
「惜しかったな準ミス王子！」
「そのじゅんみすってよぶのやめてよぉ〜…」
打ち上げではミスター魁皇になった須永よりも、準ミス魁皇だったけどインパクトは強かった翠川に人が集まる。
翠川は惜しくも優勝は逃してしまった。
だけど特技審査からの準ミスは相当すごいと思うし、何よりあの後多くの女子から一緒に写真を撮るようせがまれていた。
「翠川さん…」
「ん〜？」
翠川の前に、沙良達がやって来て頭を下げた。
「＿＿ごめんなさい」
その声は、勝気でプライドが高い沙良とは思えないほどのか細い声だった。
「…すわちゃん、そんなにこわかったぁ？」
翠川が恐る恐る、とでも言いたげな声でそう聞く。
いやそこかよ。恥かかせようとしたことについては何も言わないのかよ。
「すわちゃんはね、じぶんのかんがえをまげられるとすんごいきれるの。
いやぁあのときわたしいなくてほんとよかったっておもってるも〜ん」
「スーイー？さっきから聞こえてるんだけどー！」
「ひょえ〜！はなおかへるぷ〜！」
「えっ、あ……」
諏訪に怒られて沙良の背中に隠れる翠川。
沙良は戸惑ってるけど、どこか嬉しそうだった。
「お疲れ、翠川」
「むむっ？あぁ、さとみくんだぁ〜」
諏訪からデコピンを喰らっておでこをさすっている翠川は、俺を見上げて微笑む。
「ありがとうね。黒服一式持ってきてくれて。」
「いやいいよ。沙良があんなことしたのは俺が理由ってとこあるし…」
「……ふふ〜」
「何で笑うんだ？」
「さとみくんは、やさしいね。」
そう言って翠川は見つめてくる。
いつもなら逸らしてるのに、何故だか逸らせない。
まるで魔法みたいに、翠川のどこか人工的な黒い瞳に吸い込まれる。
「さとみくんはやさしすぎるよ。
それと…じぶんにじしんがあるようにみえて、ほんとはないところがあるなぁって。」
翠川の言葉に体が強張る。
「さとみくんは、どうしてそんなにじしんがないのぉ？
……なにか、きずつけられたことでもあるぅ？」
そして、思い出した。
あの時、あの動画を撮影したことを。
あの時、景山に振られた時のことを＿＿
「……何？翠川は俺の何な訳？」
「べつになんでもないよぉ？
ただ、きになったからきいただけぇ〜」
「やっぱ翠川って馬鹿で痛ぇよな。」
「あはは、やっぱりさとみくんはてきびしいねぇ〜」
翠川が怖い。
あいつに、俺の後悔を見透かされそうで…怖い……
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涼宮美桜 - このお話すっごく好きです！これからも更新頑張ってください！応援してます！！ (2019年3月30日 15時) (
レス) id: 67fa9efd8d (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちゃん(プロフ) - viva…。GJ…。お空のぼれそう… (2019年3月19日 20時) (レス) id: b91641893d (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちゃん(プロフ) - 最高です！まさかスピンオフをみれる日が来るなんて…！！本編も愛読してます！私もスイちゃんなりたい…里見くんに愛されたいです… (2019年3月7日 20時) (レス) id: b91641893d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無音
| 作成日時：2019年3月7日 18時
