掴み取れ、強さを。【TOKYO MER】 (ページ21)

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クソみたいな人生_s ページ21

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『言わない、同情なんかされたくない』

尖りまくってたあの時代、

「同情なんかしない、絶対。あんたはあんたでしょ」

私の考え自体を変えてくれた人達がいた。

「俺がいうのもなんだけどさぁ、クソみてぇな人生変えられんのは自分しかいないわけよ」

「お前がいうとほんとに説得力ねぇ」

「今は、俺をたてるとこだろ」

高校の時、心の底にしまってた自分の秘密を
明かしたのは3人だけ。その3人がいたから
少しはまともに生きようと思った。
せめて二の舞にならないように

『負けたくないって思いました｡殺人鬼の娘だからって私はなにもしてないのに理不尽に追いかけ回されて、いちいちそんなのに構ってられるかって。』

こんなことで、傷ついて、それこそ狙い通りになる。

『本人がずっと拘置所に居るから、怒りをぶち当てる人がいなくて、なにもやってないまして何も知らなかった私たちに責任転嫁して発散する場所を作りたいがための人間に負けてたまるかって。いくら努力しても足りないくらいだって』

それ負けて、努力捨ててしまったら死んだも同然
何も自分には残らない。

でも、そういうのって壊れるのはいつも一瞬

「A先生、1人で悲しみ背負い過ぎですって。」

『喜多見さんほんとに、やめてください、泣きそう。』

「じゃぁ、泣きましょう。思う存分」

‘’大人になったら泣きたい時も泣けなくなるんだから｡お前は今のうちにいっぱいないとけ‘’

昔は、でいじめられた時に兄に泣きつくといつもそうやって慰めてくれた。

高校に入ってからは、そんなことなかったけど。

「……A先生は、どの医師よりも時間を無駄にしませんよね、いつも空き時間は勉強してるでしょう？」

徳丸くんがよく言ってます。先輩に憧れてるって

喜多見さんの言葉が心に刺さる
刺さると言うより……溶ける、みたいな

ガッチガチだった心が溶けるみたいな

『私、ほめられたかったのかな……いや。認められたかったのかも。お前は頑張ってんだって』

今でも努力して生きていると思っていたのに

自分が思っていた以上に
私は、毎日に疲れていたのかもしれない。

あのころより毎日は充実していると思ってるのに変わりないけど

「その顔は？」

『これは、全然。今の話と関係ないんですけど、昨日帰り道で元彼にやられました。』