掴み取れ、強さを。【TOKYO MER】 (ページ19)

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姉だと思ってた_s.K ページ19

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定時を過ぎて、俺以外はいない。
そんな中
徳丸くん、A先生、音羽先生が入ってきた。

「先輩、何ですかこれ」

徳丸くんが紙を見せた瞬間、A先生は焦ったようにそれを手に取った。

A先生の顔にはこの間見た時にはなかった
絆創膏やガーゼが当ててある。

『何であんたがこれ持ってんの？誰からもらった？はやく言いなさい』

A先生が焦ったような口調で言った。

「MERのとこに届いてました。蓮見A宛て。これって脅迫ですよね。」

何回もあるんですか、こういうの。
と徳丸くんが話し出すから、
思わず懸垂をやめてしまう。

『何回もどころじゃない。いいから、ごめんね。迷惑かけて。』

「ストーカーとかなら警察に連絡した方が絶対いいですよ」

『いい、私が……文句を言えるような立場じゃないのこれ』

「それってどういうことですか、先輩！！何で何も話してくれないんですか！」

『あんたには一ミリも関係ないからでしょそんなの』

「関係ないって何だよ！！俺は…先輩のことほんとの…」

2人の喧嘩がヒートアップしてきて、A先生が徳丸くんに掴みかかったから音羽先生が止めるものの、A先生の力が強すぎるのか、徳丸くんがぶっとばされた。

「俺、ちょっと頭冷やしてきます」

「…音羽先生、ちょっと徳丸くんの様子みてきてもらえませんか」

「わかりました」

『すいません、こんなところで喧嘩しちゃって。私帰ります』

「帰っちゃだめですよA先生。俺にも話せませんか？」

そりゃ、徳丸くんも知らないことだし、
普段あんなに優しいA先生がそこまで怒るなんてなにか大層なことに違いない。

俺みたいなまだ出会って1ヶ月くらいの人間をどこまで信用してくれてるか、わからないけど

「どんな話でも、俺はA先生を責めたりしませんよ、カウンセリングくらいの気持ちで話してもらえませんか？」

あと、その顔の話も。