佐久間の色の明日【8】 (ページ18)

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康二side

蓮「ふっかさん、少しは寝て。

まだ本番まで時間あるから」

深「うん」

毎日夜遅くまで佐久間君の見舞いに行ってるふっかさん。

仕事が遅くて面会時間に間に合わないときは、仕事前に必ず夜から朝も早い。

何なら、病院に泊まってることもしばしば。

そうなれば、削れるところなんて、睡眠時間しかない。

もう隈なんてすごくて、仕事の時は切り替えるけど、

それ以外じゃ、いつものキレのあるツッコみもなくて。

本当に、心配になるレベル。

「ふっかさん、今日はもうこの後、仕事終わりやろ？

今日こそちゃんと帰ろうや。

ふっかさんまで倒れちゃうで？」

深「．．．大丈夫。

佐久間のところでちゃんと寝てる」

とか言ってるけど、絶対に寝てない。

昨日ふっかさん、病院に泊まってたんやけど、

しょっぴーが夜、面会ギリギリに行った時も

ずっとさっくんの寝てる姿をほぼ放心状態で見つめてたってめっちゃ心配してたもん。

ス「そろそろお願いします」

蓮「あっ、はい」

「ふっかさん、行くで」

「えっ、．．．あっ。行こうか」

ホンマ、大丈夫なん？

バタンッ！)

俺らの不安は不覚にも当たってしまった。

「ふっかさん！」

収録の本番中に椅子に座ってたはずのふっかさんが、

スロー映像を見るかのように、ゆっくりと倒れていった。

蓮「ふっかさん、ふっかさん聞こえる？」

めめが声をかけるけど、意識を飛ばしてる。

設「とりあえず、ここは俺らがなんとかしとくから。

早く深澤君病院に連れて行ってあげて」

日「マネージャー！車出してあげて！」

バナナマンの設楽さんと日村さんと一緒に収録してたんやけど、

お二人ともものすごい優しくて、収録そっちのけ、スタッフそっちのけで、

ふっかさんのことを一番に考えて下さってる。

そのおかげで、すぐにふっかさんのことを病院に連れていくことができた。

これは後でふっかさんから、お礼と謝罪の電話入れさせないとやな。

「ふっかさん．．．なんで一人でそんな抱え込むんよ」

蓮「寂しいな、康二」

さっくんに次いでふっかさんまでも苦しんでいる姿は、

俺には耐えられんよ。