佐久間の色の明日【8】 (ページ16)

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阿部side

「ふっか！」

ふっかから電話をもらって急いで病院に行く。

病院に着くと、俺以外はみんなもう集まってた。

「佐久間は！？」

とりあえず佐久間のことが気になる。

深「今、．．．ICUにいる。

．．．今夜が峠だって」

えっ．．．

言葉を失った。

「どういうこと？」

照「佐久間、発作起こしたんだって。

それも久しぶりの発作だったし、それがだいぶん重かったから、

心臓への負担もデカくて。

病院に着いた時には、心肺停止の状態だったみたいで、マジで危なかったらしい」

肩を震わせながら泣くふっかに代わって、照が弁明してくれる。

心肺停止．．．。

峠．．．。

頭が真っ白になった。

だって今までだって発作はあったけど．．．こんな事一度も。

「原因は？原因は何なの？

だって、今までこんな事一度も」

翔「俺のせい．．．」

後ろの方にいたしょっぴーが口を開いた。

翔「俺が昨日残してたケーキを佐久間が食べちゃったみたいで。

急に血糖値が上がって、心臓に負担がかかったみたいで。

．．．俺のせいで、佐久間がヒクッヒクッ」

そんな．．．。

なんで、そんな自分で首絞めるようなこと。

なんでそんなことしたの？

照「とりあえず、ラウールたちは家に帰ろう？

康二も目黒．．．あとふっかも。

お前ら、混乱して疲れただろ？」

確かに、末っ子3人はこんな状態の佐久間を見るのは初めて。

それもラウールはその場にいたんだ。

普通でいれるはずがない。

それに、ふっかだって、ずっと涙が止まってない。

深「．．．俺はいる」

ラ「俺もっ」

照「でも！」

深「もとはといえば、俺がもちゃんともっとしっかりしてれば」

ラ「俺だって、寝ずにちゃんと佐久間君についていれば．．．」

完璧責任感じちゃってる。

結局、誰も帰らずに病院にその日は泊まることにした。

佐久間、頑張れ。