7 Y ページ7
俺は正直 疲れた。
今日 Aがきてくれなかったこと。
ヒソンから言われたこと。
ソファーに寝て 目を閉じる。
玄関の方で音がした気がするが
気のせいだと思い そのまま動かなかった。
しばらくして 喉の渇きを覚え冷蔵庫へ向い ミネラルウオーターを飲み テーブルを見ると
封筒と食事の準備がしてあった。
キッチンの方にはタッパーにおかずが入っていて 冷ましていたのかふたが中途半端においてあった。
まだ かなりあったかい。
Aが作ってくれたんだ。
この暖かさだと しばらくいたのか？
Aに電話するとタクシーだから あとで電話するって……
タクシーって……
さっきまでいたの？
どこにいた？
ヒソンがいたからでれなかった？
封筒の中身を見ると
Aのドレス姿の写真が何枚かあった。
どのドレスも似合っていて綺麗だ。
式場のパンフレットも入っていた。
結婚式まで半年もないのに
Aばかりに準備をさせてしまって。
俺は父に電話して結婚式の準備など どうなっているか聞いた。
準備は大方終わってるらしい。
あとは招待状の発送だけらしい。
Aにばかりやらせて…
Aの声が聞きたい。
再度 電話をかけると もうマンションに帰っていたようだ。
「A 料理ありがとう。今日は食べて帰ってきたから 明日食べる。」
Aはうん うんしか言わない。
「遅くまで待っててくれた？」
A「………そんなに待ってないです。」
「………おかずがまだ熱かったよ？」
A「……………」
「ひょっとして……俺が帰ってきた時 まだいた？」
A「……………」
「ヒソンと俺の話してるのを聞いた？」
A「……………」
何も答えない。
きっと聞いてたんだ。
もし 聞いてなくっても現場でヒソンがAに注意したっていってたから 内容は察しがつくだろう。
「Aは心配しなくていいから。今回のことは俺が悪かったから。」
A「……………」
「ごめんね………A？ ドレスの写真…綺麗だったよ。…………会いたい。」
A「もう今日は遅いですから……」
俺はAが感じてることや不安を取り除いてあげたかった。
「今から行くから待ってて。」
俺はAの返事も聞かず 電話を切り Aのマンションに車を走らせた。
マンションに着き ドアが開き中に入った瞬間に俺はAを抱きしめ キスをしていた。
俺達は何も言葉を発せず
2人でベッドに沈んでいった。
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作者名：ここ
| 作成日時：2018年5月3日 15時
