35 Y ページ35
ジェームズは帰った。
俺は寝室に行き 眠っているAの髪を撫でた。
青白い顔で 少し痩せていた。
額に手を当ててみると まだ微熱がある。
そう言えば
お祖父さんの手術の時に寒いって言ってた。
確か 前の日にソファーで寝たって。
夜だから暖房も切ってたし 掛物もなかったと思う。
俺があんな態度とっていたから……
病院でも もうちょっと気をつけてあげれば良かった。
Aのおでこにキスをしたら Aが目を覚ました。
A「あっ ユンホさん。……どうしたんですか？」
Aの声は枯れていて 小さかった。
「Aに会いたくてなって……きちゃった。」
A「ちょっと風邪気味で……きてくれたのに すみません。」
「……俺に連絡してくれればよかったのに。」
A「…………仕事中だと迷惑ですし……」
「………………………」
A「あっユンホさん食事は？ 簡単なものしかできないけど 作りますよ。」
「さっきジェームズが食事持ってきたよ。彼のお母さんが作ってくれたみたい。Aも食べな。用意してあげるから。」
A「ありがとうございます。」
俺も一緒に食べた。
Aはまだあまり食べれないみたい。
俺の方がたくさん食べてしまって……
A「ジェームズのお母さんが喜びます。」
って 力なげに笑っている。
A「ユンホさん？ もう帰って休んでください。」
「明日休みだから……泊まる。」
A「でも 私 風邪気味だから うつると大変になりますから 今日は帰ってください。」
「ヤダ！ 今日は泊まるから。大人しくするから……ね？」
A「じゃあ 離れて寝てください。」
「却下。」
A「えー ダメだから。」
「聞こえなーい。さっ シャワーに行こっと。Aはシャワーできる？ 入らないんだったら 体 拭いてあげるよ。」
A「いりません。」
俺もAも笑った。
俺がシャワーしている間にAはベッドのシーツを替えて 布団もだしていた。
Aはシャワーの後 ソファーで薬を飲んでいたけど……
少し肩で息をしている感じだった。
シャワーで疲れたんだろう。
「A？ 早く休んだ方がいいから……もう寝よう。」
Aは頷きながらベッドに入った。
俺もベッドに入り Aを後ろから抱きしめた。
久しぶり……
Aの匂いがする。
Aは体が少し熱い。
まだ完治してないんだ。
やっぱり 無理してたのかな？
色々と……
痩せてるし。
俺達はそのまま眠った。
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作者名：ここ
| 作成日時：2018年5月3日 15時
