30 CM ページ31
ライブが終わり 楽屋でほっとしていたらAがきた。キョロキョロしている。
僕としてはヒョンと合わすわけにはいかない。
すぐにAの近くに行き 腕をとった。
僕はキツイことをAに言った。
本来なら僕が口だすことではないのは知っている。
でも 僕だって ヒョンと同じように裏切られた感じでいっぱいなんだ。
一言でもいいたいんだ。
そういえばAは弁解しなかったって言ってたな。
なんでだろ？
僕は自分のことでもないのに 黙っていられなかった。
Aにとっては自分のことなのに…。
あたり過ぎで弁解できなかった？
自分を良く見せようとすれば 嘘でもなんでも その場しのぎはできたはず。
泣くとかさ……。
なのに 嫌味な僕に ライブが良かった。頑張ってくださいって言った。
……………………なんだろ ？この敗北感。
僕って 大人げない？
その時 ドアが勢いよく開いた。
Aにぶつかった。大丈夫かな？
誰だよ？
あっ！ヨナだ！
やっぱり よりが戻ったんだな。
良かったのか 悪かったのか 僕にはわからない。
でもAより マシか？
ヒョンに会いにきたと言う。
ヒョンは今 席を外してるから 座って待っててと言った。
Aはボッーとして ヨナを見ている。
わざとヒョンの彼女だと教える。
ヒョンが帰ってきた。
案の定 ヨナはヒョンに抱きついてキスしていた。
周りの人は固まっている。
ヒョンはヨナからつけられた口紅をつけたままだ。
間抜け顔だ！
両親がいるのに！
僕はAが心配になった。
ヒョンからもキツイことを言われ 僕からも言われなくてもいいことを言われ…………
挙句にヒョンと彼女のキスシーンまで見ちゃって。
僕は早く帰るように促した。
僕なりの最後の優しさだ。
Aは両親達のところに行き 挨拶して帰ろうとしていた。
なのに ヒョンのお父さんがヒョンを呼んだ。
ヒョンは両親が来ることを知らなかったのか 驚いていた。
口紅のついた間抜け面で！
しかも その顔で 両親に近づいて行ってる。
ヒョンはAを見つけて 固まった。
それを見たAはヒョンに会釈して 走って帰って行った。
ヒョンの目はAをずっと見ていた。
ヒョンもAも なんだか 悲しそうだった。
僕はなんだか胸が締め付けられるような気がした。
でも 何度も言うけど 口紅をつけたヒョンの顔は 間抜け面だ！
カリスマリーダーの名が泣く。
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作者名：ここ
| 作成日時：2017年2月7日 20時
