__寂しがりやなのは3 ページ15
Your side
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ヒールが脱げないまま私のお腹には皇輝さんの手が回っていて、しっかり後ろからハグされて、私の背中には頭をぐりぐり押しつけてる
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「玄関じゃ落ち着かないし、リビングでゆっくりしよ？」
『ごめんね、そこまで余裕ないんだよ』
「へ、」
『Aちゃんが思ってるような余裕のある年上にまだなれてないよ、僕』
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突然変わった様子に暫く困惑してしまう。
ついさっきまであんなにも余裕があって、余裕がないほうが好き？なんて聞いてきてたくせに
皇輝さんと付き合い始めて時々久々に会うということはあったけど、こうなるのは初めてで、なにが起こってるのか全然わからない。
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わからないけど、少しずつ年下の私にも甘えられるようになってきた、っていうことなのか。
それともさっき私が、わがまましてほしいって言ったからなのか、どれでもいいけれど、こうして皇輝さんからくっついてくることに、抱えていた不安がなくなっていく。
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「皇輝さん、」
『ずっとこうしたかった、』
「っ、」
『タイミング、合わせられなくて本当ごめんね...』
「ううん、皇輝さんは働いてるし、合わないのは仕方ない、し、」
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それでもいいから皇輝さんの彼女になったわけで、少し我慢できる大人じゃなきゃ年上の皇輝さんには私なんてきっと見合わないから...
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『仕方なく、ない』
「え、？」
『しんどかったよ、毎回寂しがらせちゃって、だめな彼氏だって』
「皇輝さん頑張ってるし、だめじゃない、！」
『ううん、頑張れてないんだよね笑』
「どういう、こと？」
『Aちゃんに会わないと元気でない、っていうか、ね？』
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そう言うとぎゅっと抱きしめたまま後ろから私の顔を覗き込んだりするから、ずるい。
それに、私が一番欲しかった言葉まで言ってくれちゃったりするから
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『っ、会いたかったんだよ、』
「ほんと、？」
『こんな嘘つくと思いますか？』
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そこちょっと開けてみて、と靴箱の上の小さな入れ物を指差す。
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作者名：ようぴょん** | 作成日時：2022年10月1日 22時
