拗らせ症候群。Mizuki.I

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布団を被ったまま、真っ暗な視界。

今瑞稀の顔を見たら多分爆発するし、自分でもびっくりする程熱い顔を見られても、それはそれで恥ずかしくて爆発しちゃう。

どうしよう、と膝を抱えると、鞄の中に入っているであろうスマホがピコンと音を立てた。









「俺じゃないけど」

「多分私だ。…誰だろ」









瑞稀のせいか何なのか、私のスマホに登録されている連絡先は数えられる程度。

付き合ってもないのになぜか束縛が激しい瑞稀から、「アイツはダメ」「コイツも消せ」と言われるがままにしていたら、周りよりだいぶ少なくなってしまった。

親戚以外で登録されている連絡先といえば、瑞稀、橋本くん、それから…









莉子Aちゃん、図書委員で猪狩くんと一緒でしょ?









私の唯一の女友達、中山莉子ちゃん。

可愛くておっとりしている彼女と共に過ごすのは楽しいし落ち着くけど、たまに爆弾を落とす所は面白くて大好きだ。

彼女から来る連絡なんて、遊ぶ約束とかばかりで、こんなこと聞かれたことなかったのに。









Aうん

A一緒だよ

莉子なんか猪狩くんにAちゃんのこと聞かれたんだけどなんて答えればいいのか分かんなくて

莉子連絡先聞かれたから答えないでおいたけど、大丈夫だった?









私は多分、莉子ちゃんのこういうところが大好きなんだと思う。

変に詮索してこないし、余計なお節介はしてこない。

だから人付き合いが苦手な私でも長続きするんだ。









「…誰とメールしてんの」

「うわっ、ちょっと！」









膨れっ面の瑞稀にスマホを奪われそうになって、慌てて阻止する。

すると、「言えない相手？」と眉をピクリと上げて聞いてきた。









「違うよ、莉子ちゃんだよ！」

「中山？」

「うん」

「…ならいい」









何様？と聞きたくなったけど、まだ莉子ちゃんのメールに返信してないことに気づいてまたスマホに目を向ける。

危うく既読無視になりそうだったそれに、大丈夫、ありがとうと返信してスマホの電源を落とした。









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中山莉子ちゃんは、私立恵比寿中学の最年少で、瑞稀くんと同い年の女の子です♡

エビ中みんな可愛いし歌も上手いのでぜひチェックしてみてください！









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