＿＿＿＿２８ ページ28
Daisuke side.
大「康二。」
康「ん？どうしたん、顔、怖いで？」
大「ちょっと聞きたいことがあるんだけどいい？」
康「うん、ええけど、」
大「じゃあ仕事終わったら飯でも行くか。」
.
そうして仕事終わりに訪れた飯屋。
料理を頼んでも終始無言の状態が続いた。
俺が誘ってんだから、俺から切り出さなきゃな。
大「康二さ、Aのこと好きでしょ。」
康「え、」
大「見てたら分かるよ。」
康「はい、.....好き、みたいです。Aさん見てると、なんかよく分かんないけど、この辺がきゅってなるんです。」
そう言って心臓の辺りをさすった。
康「でもさっくんも、Aさんのこと好きですよね？」
大「....好きだよ。」
初めて零した彼女への想い。
心臓がドクドクと脈打って痛い。
康「ほら、やっぱり。僕そうやないかなって思っとって。Aさんにはさっくんがおるから、黙っとったら全部上手く行くと思って、」
大「好きだけど、友達としてだよ。」
康「え....そんなん嘘やろ？」
大「嘘じゃないよ。」
康「っ、でも、」
大「俺は、Aが幸せならそれでいい。見てたら分かるんだよ。アイツが誰を想ってるかくらい。
その視界に、俺が入っていないことくらい。
俺はずっと、Aのこと見てきた。嬉しい時も悲しい時も全部。だから、次アイツのこと泣かすやつがいたらもう絶対に許さない。
.....許さねぇから。」
グッと康二を見つめると、ごくりと唾を飲み込んだ。
康「さっくんは、それでええの？」
大「それでって、」
康「気持ち、伝えへんの？」
大「....俺は、アイツの困る顔を見たくない。だから友達として一緒にいるって、もう何年も前から決めてたんだ。」
そう言って笑うと、康二は悲しそうな顔をした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1729人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cleam(プロフ) - ちなこさん» コメントありがとうございます！毎日読んでもらえてるんですか....！めちゃめちゃ嬉しいです（ ; ; ）素敵って思ってもらえるように描けてよかったです！ありがとうございます！ (2021年3月29日 20時) (
レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - みうさん» コメントありがとうございます！こちらのお話はさくまくんがかなり切ないポジションですよね（ ; ; ）「うわあああ」ってなってもらえてよかったです（ ; ; ） (2021年3月29日 20時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - cleamさんの書かれるお話が好きすぎて1日一回は読んでます！！！こーじくん素敵すぎて惚れ直しました…（） (2021年3月27日 2時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - うわあああさっくん(TT)(TT)ってなりました素敵です(TT)(TT)(TT) (2021年3月26日 16時) (レス) id: 90ad8ea26a (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - のびさん» コメントありがとうございます！さくまくんの一途さ感じ取っていただけて嬉しいです◎さくまくんのリクエスト何件かいただいてるので、またいつか出させていただきます＾＾ (2021年1月23日 14時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：cleam
| 作成日時：2021年1月3日 13時
