＿＿＿＿２ ページ2
You side.
走る気力なんてなくて、急ぎ足も出来ない。
とぼとぼと歩いていたにもかかわらず、不幸にも雨で濡れた道に足を掬われた。
ビシャッと音を立てて地面に座り込んだ私。
最っ悪.....
力が入らなくて数秒座ったまま雨に打たれた。
なんかもう、疲れた、
文字通り抜け殻になった私は、全てのことがどうでもよく思えた。
勢いを増す雨が冷た、
.....くない、？
突然降り止んだ雨に驚いて顔を上げると、そこにはスーツを着た男性が傘を差して立っていた。
？「大丈夫ですか？」
目線を合わせるようにしてしゃがんで掛けられた耳馴染みのいい優しい声。
心配そうに見つめてくれる瞳が温かくて、涙が出そうになる。
？「そんなとこで座ってたら、風邪引きますよ。立てますか？」
そう言って手を差し伸べてくれた。
「すみません、」
関西訛りの彼の手を取って立ち上がる。
温かい優しさに触れて、恥ずかしさが増長していった。
？「もし良かったらこれ、使ってください。」
そう言って自分の使っていた傘を差し出した。
「え、でも、」
？「大丈夫です。彼女のに入れてもらうんで！風邪、引かんように気をつけてくださいね。」
そう言って鞄を雨避けにして少し向こうにいる可愛らしい女の子の元へ走っていく彼。
受け取った傘を差した私は、胸の奥に軋みを感じながらその場に立ち尽くした。
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cleam(プロフ) - ちなこさん» コメントありがとうございます！毎日読んでもらえてるんですか....！めちゃめちゃ嬉しいです（ ; ; ）素敵って思ってもらえるように描けてよかったです！ありがとうございます！ (2021年3月29日 20時) (
レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - みうさん» コメントありがとうございます！こちらのお話はさくまくんがかなり切ないポジションですよね（ ; ; ）「うわあああ」ってなってもらえてよかったです（ ; ; ） (2021年3月29日 20時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - cleamさんの書かれるお話が好きすぎて1日一回は読んでます！！！こーじくん素敵すぎて惚れ直しました…（） (2021年3月27日 2時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - うわあああさっくん(TT)(TT)ってなりました素敵です(TT)(TT)(TT) (2021年3月26日 16時) (レス) id: 90ad8ea26a (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - のびさん» コメントありがとうございます！さくまくんの一途さ感じ取っていただけて嬉しいです◎さくまくんのリクエスト何件かいただいてるので、またいつか出させていただきます＾＾ (2021年1月23日 14時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2021年1月3日 13時
