49:隠した気持ち ページ16
・
・
和「お前帰った後、あいつらから説教くったわ」
「説教？」
和「もっと優しくしろって。怖がらすんじゃないよって」
「・・・だから別に、そんな」
和「特に、おっさんが珍しくマジで言いやがったんだよな」
・
・
”なんなんだよ、おっさんのくせに”
そう拗ねるように頭をかきながら、カズは言う。
・
・
大野君は
私の気持ちに気づいてた。
みんなが店員の話に耳を傾けているとき
座りなおすフリをしながら、小さな声で私に言った。
智「好きなんでしょ？」
「・・・ぇっ！？//」
智「んじゃぁ・・・もっと好きになんねぇとダメだな」
驚く私をふふって笑ってから、確かにそう言った。
どういうことか、慌てて聞くと
”相手は、ニノだからね(笑)”
うなづきながら楽しそうに笑って言った。
・
・
思い出した記憶から、慌てて意識を戻す。
不満そうに口を尖らしたカズが
和「俺そんなに冷たくしてねぇと思うんだけど・・・」
そう呟いて。
首をぐるりと回して、また私に顔を向けた。
・
・
和「つーかさ、優しくすんのは誰だってできんじゃん」
・
・
和「優しくばっかしてたら、お前のその隠し込んだ気持ちが
心んなかで腐ってくんだよ」
「・・・・・」
・
・
私が、隠してる気持ち・・・？
突然言われた言葉が、何を言っているのかわからない。
ただ黙ってカズを見つめ返すしかできなかった。
・
・
和「いい子でいる必要なんてねぇから。
一回ぶちまけてみなって」
「ぶ・・・ちまけるって・・・なにを？」
和「怒りだよ」
・
・
和「ため込んでる怒りを、一回ぶちまけねぇと。
反対側の嬉しいやら楽しいやらの気持ちは
出て来れねぇんだよ」
・
・
瞳の奥が、熱くなる。
じわりじわりと熱を持つ。
カズの茶色い瞳が、私の瞳をとらえて
そこから逃げることを許してくれなかった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1478人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃんこ?(プロフ) - わー、もうすきです。何回読んでも泣けます。感動作です。大好きです。 (2015年10月24日 23時) (
レス) id: 7cd6255155 (このIDを非表示/違反報告)
キィ(プロフ) - ものすごくいいです( ;o; ) (2014年12月31日 12時) (レス) id: a8abba2e9b (このIDを非表示/違反報告)
しゃむ(プロフ) - やばいっ// (2013年12月29日 20時) (レス) id: 62a7618415 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃ - にの、やばいwwめっちゃかっこよす(^o^)/ (2013年12月29日 2時) (レス) id: 20a30ec314 (このIDを非表示/違反報告)
Seira(プロフ) - 綾香嵐さん» とんでもなく遅いレスでごめんなさい（泣）コメント欄に気づかずとはいえ失礼いたしました（´pωq）続きも読んでいただけたなら嬉しいです…♪泣いてもらえて感謝カンゲキ(*´∀`)♪ありがとうー☆ (2013年10月25日 1時) (レス) id: 6e5f42385e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Seira
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/seiralist/
作成日時：2013年1月27日 21時
