恋する理由【Nino】 (ページ2)

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2:図星ページ2

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「ちょ・・っとなんなの。人の話勝手に聞かないで。
それにバカバカって失礼じゃない？」

：「バカってことに気づいてねぇから言ってやったんだろ」

「だからっ、あなたに言われる筋合いない！」

：「あのねぇ、小一時間ずーっとお前のバカ話聞かされたわけ。
うまい酒もまずくなりそうなほどのバカ話を」

「なっ・・・」

：「こっちも金払って飲んでんだから、一言言わせろっての」

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”なによ”

やっと出せた声はカスカスで、今頃になって飲んだお酒がまわりだす。

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「さっきから、被害者モードばりっばりだけどさ。お前にも悪いところあったんだろ」

：「・・・あたしに？」

「そんなんだから同棲してたのに浮気されて、そいつに外で子供作られても
気づかないっていうことがおきんの」

：「・・・気づくわけ・・ないじゃない」

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すぐ目の前にある公園の桜が綺麗で

毎年お花見ができるからここにしようと。

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一緒に

ずっと一緒にいようねって、そう約束してた。

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：「一緒にすんでりゃ愛し合えてる♪なーんて幻想信じる方がバカだろ」

「だったら、一緒に住むのやめればいいじゃないっ。帰ってきて、なんにも
ない顔して過ごしてたのよ？あたしと」

：「浮気の醍醐味じゃないの？知らねぇけど俺は」

「マスター！！なんか言ってよ！」

マ「カズ・・・ちょーっとオブラートに包もうか」

：「包んだらこいつバカだから一生気づかねぇよ」

「ほら！！きいた？ねぇこの人またバカっていった！！！」

：「同棲してた部屋は男名義ってのが切ないね(笑)行く当てもない、仕事も勢いでやめた」

「・・・だからなによ」

：「お前今夜からどーすんのって話」

「そ、れは・・・」

：「さっき電話した友達から折り返しきてないんじゃねぇの？」

「・・・」

：「実家も帰りづらいとおっしゃってましたし(笑)？」

「・・・」

：「そのスーツケース一つ抱えて、ホテル暮らしする余裕あんの？」

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笑いながら吐く煙が、ゆらゆらと揺れて

オレンジ色のスポットライトの下で踊る。

漂ってくるその煙を見上げながら、堪える。

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悲しい涙じゃない。

図星をつかれて、情けなくてでてくる悔し涙を

下唇噛んで堪えた。

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