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思い起こすのは9年前、春。
中学の入学式で見つけた貴方は隣のクラスで、とても目立っていた。
他の男子達と同じくらいの身長なのにどこか大人びてる、ちょっと伸びた黒髪で、ちょっと大きな学ランの貴方。
同い年に見えなくて、少し前までそれでランドセル背負ってたの？なんて思っちゃうくらい。
キラキラしてた。かっこいいなって、思った。
ただ、それだけだった。
1年生の春、私はその人じゃない、違う人に恋をした。
その人の名前は京本大我。
まぁ、その恋はあっという間に終わったけど。
告白もせずに1度も話もせずに終わったのが懐かしい。
進級して2年生。2組になった。
クラス替えで初めてあの人と同じクラスになった。
1年の時に好きだった京本大我は違うクラスになって、階も違くなってしまった。
接点はなくなって、もう話すことも無くなっちゃったんだ。
なんなら彼女ができたって噂になってたっけ。
私達2組と隣のクラスの1組は1階、その他8組まで2階という、何故か隔離されている場所だった。
新学期すぐは名前順で、深澤の私と松村の貴方は席が前後だったね。
手紙とか前から回って来たプリントを後ろに渡すだけで緊張したのを今でも覚えてる。
同じクラスになったあの人は、あの春よりも背が高くなってもっと大人っぽくなっていた。
後で聞いたら身長は177まで伸びたんだって。
だけど、かっこよければそりゃ彼女もいて。彼女はすごく可愛かった。
そのカップルは、傍から見ても誰が見てもお似合いだった。すっごく、仲良さげで。
毎日一緒に来て、手を繋いで帰る彼らを私はよく見ていた。
彼女さんの隣に立つ彼の顔はいつも優しくて見てるこっちが幸せになるくらい。
校内の有名なカップルで、もうすぐ2年と嬉しそうに友達に話してるのが聞こえてきた。そんな2年の秋。
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つばさ(プロフ) - 今、こういった低評価で悩まされてる作者様が増えています。とても面白いのであまり気にせず更新して欲しいです。ちなみに７つめの原石…も読ませて貰ってます！七瀬様のペースでご無理なく！ (2021年9月3日 16時) (
レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬
| 作成日時：2021年9月3日 0時
