子犬のワルツ ◯ Ninomiya.K

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《 N 》





あーあーあー、どうすっかな(笑)





ぷしゅ〜って湯気でも出てんじゃねぇのってくらい

真っ赤になったAちゃんが

口を半開きにさせたまま固まってる





和也「Aちゃん…Aちゃん！」


『…ぇ、はい！！』


和也「……(笑)」





でっかい目をパチパチさせて



オレが急にあんなこと言ったもんだから

多分ね、すごい困ってんだと思う



だけどそんなとこも可愛いなって思うんだよね



なんて

絶対言わないけど





『あの…あ、…の、』


和也「うん？」


『その顔…やめて、ください』


和也「…は？」


『だってその顔…ドキドキするから苦手なんです』





あぁもう

なんだこれ



可愛いのと憎たらしいのと

これまた可愛いのが混ざってごっちゃごちゃ(笑)





和也「Aちゃん、ちょいコッチ」


『………。』


和也「そんな警戒しないでよ(笑)」





おいでおいでって手招きすれば

ロボットみたいにぎこちない動きで

カウンターから出てくるもんだから





和也「………(笑)」





吹き出しそうになるのを堪える

ワタシの身にもなってよ

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