子犬のワルツ ◯ Ninomiya.K

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《 N 》



男はいつまでたってもピーターパンって言うけど

アレ当たってんな



だって

目の前で泣きそうな顔して黙っちゃったこの子に

すっげぇときめいてる



「試さして」って言った時は

2:8でくらいで冗談の方が明らかに勝ってたのに



スイッチがさ、

入っちゃったんだよね



言ってもワタシだって健全なオトコノコですから





可愛いな、

あぁ可愛いな、ってさ



そんな気持ちが積み重なればしたくなっちゃうでしょ



それが”好き”に結びつかなくても





和也「お口なくなっちゃいました？(笑)」


『………ぇ、』


和也「忠告しましたからね、ワタシ」


『………、』


和也「黙ってるってことは”YES”だって受け止めちゃうよ？」





「いいの？」って質問責めのオレに

やっぱりだんまりのAちゃん





あーもういっか

だってもうスル気満々だし





そう思ったら無意識に

Aちゃんの後頭部から

髪を梳かすようにして辿り着いたすべすべのほっぺ



そこを親指で撫でてやると

困ったような

だけど嬉しそうな顔をした気がして





和也「Aちゃん、可愛いよ」





なんてこれまた無意識に出た本音





『…っ、』





小さく息を飲むAちゃんが

やっぱり可愛くて



今にも何か言い出しそうなAちゃんに

待ったをかけるように





キスをした。

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