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ぼんやりとした頭に、聞き慣れないアラームの音が響き渡る。



手探りで時計を探し当てて止め、重たい瞼を開けると朝日が痛いくらいに明るく差し込まれ、反射的に目を細めた。


朝だ。
いつから眠ってた?

いまだ寝ぼけた思考回路ではわからない。
ついでに、ここがどこなのかもわからない。



視界に飛び込んできた風景は、いつもの俺の部屋ではなかった。


テレビと時計と、数冊本が並ぶ本棚。
シンプル、というか殺風景なワンルーム。

「…んん」


すこし掠れた声が聞こえてきて下を見れば
床に寝転んでいる女。

閉ざされている瞼のさきの長いまつ毛がかすかに揺れた。

…そうか、俺、こいつの家にいるのか。


おぼろげな昨夜の記憶を辿って、やっと思い出した。
麻布で1人飲んでたら、塚本マリナが店にやってきた。



「偶然ですねえ」なんて甘ったるい声で言っていたけど、これっぽっちも偶然じゃないことはすぐに分かった。



熱愛報道での売名行為。
塚本マリナの芸能界での悪評はよく聞く。

もう自宅も記者に張られているかもな。

媚びるように肩に寄り添おうとするのを
のらりくらりとかわしながら、店を出た。

そのあとは飲み屋を転々として、
頭がふわふわしてきて…





「…大倉くん?」





凛とした声と、俺を見つめる大きな瞳。
唯一はっきり覚えている記憶。


眉に皺を寄せている彼女は、まだ起きる気配がない。

俺をベッドで寝かせたがために、自分は硬い床の上で寝たのかと思うと流石に申し訳なくなった。

ゆっくり肩に手を回し、起こす。
細い身体はすぐに持ち上がった。
元々華奢だと思っていたけど、モデルでもない一般女性にしては痩せすぎだ。仕事のストレスが理由だろうか。



ベッドへと寝転ばすと、シーツが波を打つ。
彼女の安らかな寝顔はそのままで、よほど深い眠りについていることがわかる。



長いまつ毛、すっと高い鼻、ふっくらとした唇。
当たり前だけど、10年前よりも大分大人びた顔つきになりつつ、変わらない所も多い。

この顔を、また見ることになるなんて思いもしなかった。




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設定キーワード:関ジャニ∞ , 大倉忠義 , 錦戸亮   
作品ジャンル:恋愛
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あくび(プロフ) - ゆらさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです。これからも面白いと思ってもらえるよう、頑張って更新しますので是非、結末がどうなるか見届けてください(^^) (11月2日 23時) (レス) id: 780a2f1a45 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - この話が本当に面白くて毎日の日課です^^これからも更新楽しみにしています!!私的には大倉くんで結末があるほうがさらに楽しみです(^^) (11月2日 20時) (レス) id: cc42456779 (このIDを非表示/違反報告)
あくび(プロフ) - megumonkeyさん» はじめまして、とても嬉しいお言葉ありがとうございます(TT)結末は決まっていて、それに向かってチマチマと書いているので、是非これからも更新楽しみにしていてください。 (10月30日 22時) (レス) id: 780a2f1a45 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - はじめまして。ステキなお話で楽しみに読んでます。大倉くんと錦戸くん、どちらとくっついてしまうのかドキドキで、更新が楽しみです (10月30日 10時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あくび | 作成日時:2020年10月27日 22時

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