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「でさ、その女がぁ、どうしても俺と遊びたいって言うねん」


これみよがしに大きい話し声が聞こえて振り返ると、細眉のチャラ男が携帯電話片手に話していた。


確か…サッカー部の金城。


「え?行くわけないやん。ブス相手にしとる暇なんかないわ」


嫌な笑い声が響き渡る。
下品やな、と思って見ていると
金城もこっちをチラチラと見る。

俺やなくて、彼女をだけど。


あれでさり気なくを装ってるつもりなんやろうか。
彼女の様子を伺っている視線はめちゃくちゃ分かりやすい。

けど、彼女はそんな視線に見向きもせず
せっせと日誌を書いている。

金城は眉にシワを深く刻みながら
教室を後にした。




「…あ、漢字まちがえちゃった」


もう君の世界から、アイツは除外されてるんやな。




さらりと落ちる髪をゆっくりと耳にかける仕草を見ながら、先日偶然聞いたクラスメイトの噂話を思い出す。



「Aちゃんとまなみんな、金城のことで喧嘩したらしいで」

「え〜ほんまに?」

「なんか、まなみんが金城のこと好きで、それAちゃん知っとったのに、金城にちょっかい出してたんやって」

「え〜さいあくやん」

「そんなん友達にされたら許せんわ〜」


「「まなみんかわいそ〜〜」」



…半分本当で半分は嘘やと思う。
たぶん、絶対。


彼女はきっと、金城になんの感情も抱いてなかった。

あの日、第二体育館で何があったのか聞き出したとき、面倒くさそうに「言いがかりつけられたんだよね」とだけ呟いた、飽き飽きとした目がそれを物語っていた。


完全に被害者だ。

けど、いつも悪もんにされるのは「持っている者」なんやな。





顔を上げた彼女と目が合った。

大きくて、澄んだ黒い瞳。


「…なんか私の顔についてる?」


彼女に見つめられるたび、胸がじりじりと焼けつく感覚を覚える。

彼女を見るたび、どこか頭の隅で亮ちゃんの背中が蘇る。


この感情の正体を、俺はもう知っている。


嫉妬と羨望は表裏一体だということを、知っている。



…そうか、俺も、まなみんとか言う女も
おんなじようなモンなんかもな。


「べつに、なんも」




それでも、こうやっていつも一緒にいるのは

彼女に対する、色んな感情がごちゃ混ぜの不安定を
均衡に保っているのは
彼女の隣は居心地がいいからかもしれない。
沈黙も、他愛のない会話も。


そうやって、いつだって最後は単純な動機に結びつく。

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設定キーワード:関ジャニ∞ , 大倉忠義 , 錦戸亮   
作品ジャンル:恋愛
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あくび(プロフ) - ゆらさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです。これからも面白いと思ってもらえるよう、頑張って更新しますので是非、結末がどうなるか見届けてください(^^) (11月2日 23時) (レス) id: 780a2f1a45 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - この話が本当に面白くて毎日の日課です^^これからも更新楽しみにしています!!私的には大倉くんで結末があるほうがさらに楽しみです(^^) (11月2日 20時) (レス) id: cc42456779 (このIDを非表示/違反報告)
あくび(プロフ) - megumonkeyさん» はじめまして、とても嬉しいお言葉ありがとうございます(TT)結末は決まっていて、それに向かってチマチマと書いているので、是非これからも更新楽しみにしていてください。 (10月30日 22時) (レス) id: 780a2f1a45 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - はじめまして。ステキなお話で楽しみに読んでます。大倉くんと錦戸くん、どちらとくっついてしまうのかドキドキで、更新が楽しみです (10月30日 10時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あくび | 作成日時:2020年10月27日 22時

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