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名前を呼んでも返事と言えるような返事は返ってこず、首が折れるんじゃないかと思うくらい頭をさげて俯いている目の前の男は、どこからどう見ても大倉くんだった。


それでもやっぱりこれは夢なんじゃないかと思わずにはいられない。

三軒茶屋の、人気のない狭い路地
こんなところにトップアイドルが酔い潰れて寝ているなんて、誰が想像できるだろう。


「大倉くん」


もう一度名前を呼べば
頭をゆっくりともたげ、うっすらと目を開ける。

「……あれ?なんでおんの?」


呂律が回っていないその喋り方は
いつも私が見ていた隙のない彼とは正反対で
なにが面白いのかヘラヘラまでしている。


「それはこっちのセリフだよ。なんでこんなとこにいんの?」

「え〜?…麻布で飲んでて〜…ワインがうまい店で…」

「麻布からここまで来たの⁈」

「ここどこ?」

「三茶だよ」

「三茶ァ⁈」

大倉くんは目を見開き、周囲をキョロキョロしてから
ケラケラ笑い出す。

この人、酔っ払ったら笑い上戸になる人だ。

「えぇ〜俺いま三茶おんの〜?」


なんで私、いまこの人と話してるんだろう。
人生を切り替えるために別れを告げたはずなのに
どうしてまた、こんな所で出くわしてしまうんだろう。


楽しそうな大倉くんとは裏腹に、
あまりにも信じられなさすぎる展開と
人生スゴロクのふりだしに戻ってしまったような気持ちで頭の中はめちゃくちゃだ。



「もう帰りなよ。こんなとこで寝てたら問題になるよ。仮にもトップアイドルなんだから」


それまで笑っていた大倉くんは
すこし決まりが悪そうな顔をすると
壁にずるずると上体をあずけて、深くため息をつく。


「…俺やって、帰れるんなら帰りたいわ」

「え?」

「張られてんの。あの女のせいで」

「あの女?」

「そのせいでこんなとこまで…」

そこまで言うと、また大きなあくびをして
まぶたをゆっくり閉じていく。


やばい、また寝る気だ。


「ちょ、起きて!」

思わず肩を掴めば
至近距離で目が合ってしまった。

しゃがみ込んでいる大倉くんは上目遣いになっていて、アルコールのせいなのか茶色い瞳はすこしうるんでいる。
普段だったら絶対に見られない角度からの目線に、思わず息を飲んでしまう。


「…なあ」

大倉くんはじっと見つめたまま、呟く

「お前ん家、泊めてくれん?」

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設定キーワード:関ジャニ∞ , 大倉忠義 , 錦戸亮   
作品ジャンル:恋愛
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あくび(プロフ) - ゆらさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです。これからも面白いと思ってもらえるよう、頑張って更新しますので是非、結末がどうなるか見届けてください(^^) (11月2日 23時) (レス) id: 780a2f1a45 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - この話が本当に面白くて毎日の日課です^^これからも更新楽しみにしています!!私的には大倉くんで結末があるほうがさらに楽しみです(^^) (11月2日 20時) (レス) id: cc42456779 (このIDを非表示/違反報告)
あくび(プロフ) - megumonkeyさん» はじめまして、とても嬉しいお言葉ありがとうございます(TT)結末は決まっていて、それに向かってチマチマと書いているので、是非これからも更新楽しみにしていてください。 (10月30日 22時) (レス) id: 780a2f1a45 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - はじめまして。ステキなお話で楽しみに読んでます。大倉くんと錦戸くん、どちらとくっついてしまうのかドキドキで、更新が楽しみです (10月30日 10時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あくび | 作成日時:2020年10月27日 22時

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