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私が落とした言葉が、
物音ひとつ立たない静かな仮眠室に溶けた。
「や、やっぱりいいです、忘れて下さい……。」
自分が言ったことを取り消したくなったのは、
続く沈黙が息苦しかったから。
あれはあの場を逃げ切るための言葉だったと、
彼の口から聞きたくなかったから。
「‥いいのか、聞かなくて。」
「いいです、忘れて下さい。」
「せっかく教えてやろうと思ったのに。」
「え……？」
その言葉に頭を上げて彼の腕から抜け出すと、
今度は案外すんなりと解放してくれた。
「まぁ、聞きたくないなら無理にとは言わないけどな。」
「…ズルい……。」
そんな愛おしそうな瞳で見つめられたら。
「どうする？」
期待してしまうじゃないですか。
「…教えて、ください……。」
見上げた彼は、とても優しい顔をしていた。
「A。」
「へ……、」
「お前が好きだ。」
「っ……、」
「俺の女になるか、っていう返事は。」
彼の親指が頬を撫でて、唇に触れた。
「その顔見ると、聞く必要はなさそうだな。」
そう言って、悪魔は微笑む。
深く落とされた口付けと共に甘美な毒を回された。
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橘花(プロフ) - 渡海先生にまた会えて嬉しいです…！たのしかったです。ありがとうございます♪ (2019年5月12日 7時) (
レス) id: c96c7aeb8a (このIDを非表示/違反報告)
佐奈(プロフ) - 渡海先生、私も大好きです！！やっぱりキュンキュンしますよね！ (2019年5月6日 0時) (レス) id: 2454bcd59c (このIDを非表示/違反報告)
まゆみん(プロフ) - 渡海先生シリーズみたいです。 (2019年5月5日 21時) (レス) id: 092a98dfdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年5月5日 15時
