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康二くんと目黒が会話を交わして以来、私たちは何故か三人で横並びに座ることが多くなった。
今日もまた、授業前から騒がしい。
「ちょ、蓮ちゃん、あかん！」
「もー康二くんうるさい。てか蓮ちゃんはやめて。」
なに、この状況。
目を丸くせずにはいられない。
そこに一人の女の子が寄ってくる。
「ねー、蓮くん、いつになったらあたしと遊んでくれるのぉ？」
鼻につく女物の香水、惜しげもなく晒し出された肌、甘ったるい口調。
どれをとっても私にはないもの、だけど、欲しいと思ったこともないもの。
目黒はこういう人が好きなのかな。
前の彼女もこんな感じだったような。
「あー、わりぃ、俺もう遊ぶのやめたんだよね。」
康二くんと私は固まった。
女の子を切らしたことないと言っても過言ではない、目黒蓮が、女の子と遊ぶのをやめる？？
「えぇ、なにそれつまんない！」
女の子は不満そうにぶすっと膨れている。
その子を尻目に私のほうをチラリとみて、それから。
「大事なもんに、今更気づいちゃったんだよ。」
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作者名：平野 頼凛
| 作成日時：2019年9月21日 13時
