カラン、コロン【ブルロ短編集】

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「……応援、してないわけじゃない…。」

冴「…ああ。」

「……サッカーしてる冴、好きだし。」

冴「……知ってる。」

「…むかつく。」






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冴「…応援してくれてるのは分かってる。
不貞腐れてるのは、寂しいだけだろ。」




「…………………、…悪い？」

冴「…ふはっ」

「…なに。」

冴「可愛いなと思って。」

「…っ…、マジでムカつく…！」







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冴は、私をからかうようなことばかり言う。

いつも余裕綽々な顔をして、
赤面する私の反応を楽しんでいるのだ。




きっと、離れることだって寂しいと思っているのは私だけ。

冴の頭にはサッカーで一番になることしかなくて、

私はそれが悔しいけど、
そんなサッカー馬鹿なところも嫌いになれない。







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冴「…浮気すんなよ。」

「…は？私冴のじゃないし。」

冴「俺のだろ。」

「…付き合ってないし。」

冴「そんなの俺たちに必要か？」







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はい、最低。

そういう彼の曖昧な態度に、
何度期待させられて、そして裏切られたか。




どうせただの幼馴染みとしか思ってないくせに。

期待させるな、ばか。







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「…冴がいない間、凛ともっと仲良くなってやる。」

冴「は？」

「凛、かわいいもん。誰かさんと違って素直で良い子だし。」

冴「…おい、」

「AちゃんAちゃん、って懐いてくれるし。」

冴「おい、」







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冴は私と凛が近づくと怒る。

それを分かったうえで少し意地悪してみると、
思ったよりも焦っているから、ちょっと楽しい。










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