カラン、コロン【ブルロ短編集】

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……あ、…だめだ、これ、
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿…………泣く。








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凪「…これ、どんくらい辛いのかな？
A辛いのダメだったよね……って、

…えっ、A…！？」





「………、〜…」

凪「…なに、なんで、どうしたの…？」







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情緒不安定、脈絡もなく泣き出す、面倒くさい女。

面倒くさいことが大嫌いな凪くんにとって
今の私は害悪でしかない。







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これ以上迷惑かけて呆れられたくなくて、

早く、早く涙が止まって欲しいのに、
何かが壊れてしまったかのようにポロポロと溢れてくる。






目を真ん丸くして驚いている凪くんに背を向けて、
泣き顔を見られないように手の甲でゴシゴシと涙を拭う。



それでもどうしても涙は止まらなくて、

なにこれ、どうしよう、
凪くん、絶対面倒くさいって思ってる。



色んな感情がぐちゃぐちゃになって、
何度も何度も涙を拭っていると、


ぱしっ、と腕を掴まれた。







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凪「…あー、もう。そんな強くやったら赤くなるから。」

「……〜…、」

凪「…今日のA、なんか、変。」

「………、」

凪「…どうしたら泣き止む……？」







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普段、表情筋がほとんど動かない彼だけど、
今の彼はしゅん、と悲しそうなわんこのような顔をして、

困らせてしまってるなぁ…、と申し訳なくなる。







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「……なにも…、できなくて…ごめん」

凪「……はぁ、」

「………ｯ…、…すぐ…、泣き止む…から、…」

凪「…もー…、そうじゃなくて、」







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ぐいっ、とそのまま腕を引っ張られて、
ぎゅっと彼の腕の中に閉じ込められる。









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