【文スト】 小さなマフィアと小さな恋 【中原中也】

小さなマフィアと 8 ページ10

ーA sideー


森さんの診察が終わったとほぼ同時に、

中原幹部が入って来た。

それから一時間、

起きようと思っても中々起きれない。




そろそろ本当に起きようと思った時、

幹部に頭を撫でられた…………撫でられた。

私は驚いて薄目を開く。



「あんなに近くにいたのに、

好きな女一人も守れねェなんてな、本当に情けねェ、」


…………好きな女？




「中原幹部、そろそろ任務の時間です。」


「ああ、わかった。すぐに行く、」



中原幹部が出て行ったのを確かめると、

直ぐにベッドから飛び起きた。




『好きな女……………』




それが自分の事だと気付き、

一気に顔が熱くなる。





「恋煩いかえ？A、」

『そうみたいです……………………って姐さん！？』



驚いて振り向くと、

姐さんこと、紅葉幹部が立っていた。





『どうすればいいと思います？』



「愛しのAのためじゃ、私がどうにかしてやろう。」




そう言われてなんだか、

不安になるのは私だけだろうか…………

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