【文スト】 小さなマフィアと小さな恋 【中原中也】

小さなマフィアと 21 ページ23

『ちょっ、中也さんっ

そろそろ離してください！ご飯食べれないじゃないですかっ』


先刻の中也さんの台詞の所為で跳ね上がった拍動は

更に跳ね上がる。もうどうにかなってしまいそうな程に………



どうゆう状況なのかと言うと、

目の前には、美味しそうな朝食

そして全くもって離してくれそうに無い中也さん。



「あァ⁉

離したら手前もう捕まらないように逃げるだろっ」


『いいから離してくださいっ！』



耳に息がかかってくすぐったいし、

中也さんの体温が伝わってきて恥ずかしい。



「まァ、Aがどうしてもって言うんなら、

離してやってもいいけどなァ」


やった！と思ったのもつかの間、

中也さんはその代わりと付け足す。



『……………………そっ、その代わりってなんですか、』



「ァあ、簡単な命令を聞いてもらうだけだ。

そう聞くって事はやるって事でいいんだよなァ」



少し怪しい気もするが…………

この状況よりはまし、だろう。



『………ま、まあ』





私がそう言うと中也さんは、

凄く嬉しそうに笑う。


「じゃあ、A

俺にキスしろ。」



『……………………ふぇっ』

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