第８話 ページ22
久遠さんに一条流架の住んでいる場所を教えてもらったので来たものの、目の前に広がるのは壮大な洋館だった。
見渡す限り、まわりには他の家はない。おそらくここ一帯は一条家の私有地といったところだろう。
僕がベルを押すと
「どちら様でしょうか？」
一条流架の両親はほとんど外国に行っていると聞き、普段は使用人と一条流架だけだと聞いたからおそらくそうだろう。
「初めまして、一条流架さんと同じクラスの如月Aといいます」
「……今、門を開けますのでどうぞ中へお入りください」
使用人は少し間を開けたが、僕を中へ入れてくれた。
門は自動で開き、僕は入り口(玄関)まで歩いて行く。
まわりには手入れの行き届いた花や木々、噴水などがあった。
「初めまして、如月様。私は流架様専属の使用人です。どうぞ、お見知りおきを」
玄関先で出迎えてくれたのは、先ほどベルで会話した使用人だった。
腰まである黒髪を一つにくくり、長い丈のあるメイド服を着ていた。
「流架様のお部屋まで案内いたします」
「ありがとうございます」
使用人は一条流架の部屋まで僕を案内する。僕は使用人の後ろをついて行く。
「流架様のお部屋はここです。私はお茶菓子の準備してきますので、先に部屋に入っていてください」
「わかりました。ここまで案内してくれてありがとうございました」
「いえ、お気になさらず。滅多に学校に行かない流架様を心配して、ここまで足を運んでくれるご友人がいるだけでも、私からは感謝の気持ちでいっぱいです。それでは、また後ほど」
そういうと使用人はキッチンのほうへと歩いていく。
ふと窓から外を見ると夕暮れだったのが、すっかり日が沈み真っ暗になっていた。
門の近くでは気持ち悪いくらい数のカラスが群がっていた。
僕はゴクリと息を呑む。左胸に手を当てると、普段よりも鼓動のスピードが早くなっているのを感じた。
これが胸騒ぎというものだろうか。
心を落ち着かせるために深呼吸をして、僕は目の前のドアを開けた。
一条流架は窓際に座っていて、こちらに視線をうつした。
「あれ？今日は先生じゃないんだね。君は確か……えーと、なんだっけ？」
一条流架はわざととぼけてるような様子もなく、首を傾け、僕の名前を本当に知らないようだった。
「如月A、貴方と同じクラスで学校では生徒会長をしています」
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柊黒炎(プロフ) - ユーンさん» ユーンさん、返事が遅くなりましたが応援コメントありがとうございます。更新速度はかなり遅いですが、自分のペースで頑張っていこうと思っていますので最後まで応援よろしくお願いします。 (2017年11月20日 23時) (
レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
ユーン - 吸血鬼ハンター………かっこよすぎる〜〜〜〜〜！！\(=＞д＜=)/これからも頑張ってください！！ (2017年10月23日 21時) (レス) id: f77b1d313c (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - すずはver.アニヲタさん» 応援コメントありがとうございます。とても励みになります！更新は不定期にはなりますが、応援よろしくお願いいたします。 (2017年10月9日 17時) (レス) id: 0630f0c510 (このIDを非表示/違反報告)
すずはver.アニヲタ - かっこえぇぇぇ！！ 続きがきになるぅぅぅ！ (2017年10月9日 15時) (レス) id: 72db204b8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊黒炎 | 作成日時：2017年9月17日 0時
