アイドル《赤》

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大毅くんと会って、電話を一方的に切ってしまってから2週間が経った。







あの日以来、連絡は取っていなくて結局こうなる運命だったのかな、なんて考える。








あの時私がもっと冷静になってれば、



大毅くんの話をちゃんと聞こうとしてたら、









タラレバがずっと脳内に浮かんでくる毎日。











でも私情を仕事に持ち込むわけにもいかないから、
仕事中は大毅くんのことを考えないようにするので精一杯だった。







考えないようにしてる時点で、もう既に考えちゃってるのにね。













急に切っちゃってごめんね、って言えたら楽なんだけど、

残念ながら私にそんな素直さは持ち合わせていないし、

もし言えたところでなんて返ってくるかが怖くなってしまうと思う。


















患者さんの波も収まって、そろそろお昼を食べようかな、なんて思ってる時。











PHSで今から1人診察できないか、と受付の方から連絡が入った。








了承してから、椅子の背もたれに寄りかかって患者さんを待つ。









たまにいるんだよね、診察受付時間ギリギリに来る人。









今日はスムーズに診察が終わったと思ったけど、
やっぱり病院に勤務する以上、時間は不安定だなぁ……。







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