オトコギライ《桃》

#キライ ページ14

小瀧side







いつもは下ろしとる綺麗な黒髪を高い位置で縛って神ちゃんに駆け寄るAちゃん。









……さて、俺はどうしたものか。

















今はテストとそれに伴う補習も終わって、待ちに待った球技大会の真っ最中。











俺の出る競技まで時間があるもんやから、ふらっと体育館に来たら、
そこには試合を終えたであろう神ちゃんの姿と、
そこに駆け寄るAちゃんの姿。











試合終わった後に駆け寄るとかスポドリのCMかって。















藤「望ーそろそろ試合始まるでー。」



小「ん、今行くわー。」













俺らのクラスは運動部の奴らが多いから、どの競技も結構有利。










サッカーも順調に勝っとるし、ドッジはしげが大活躍やった。











まあ俺ら3人とも運動神経がもれなくいいもんやから、
どの競技でも活躍しとるんやけどな？？





















トイレを済ませて体育館に戻ったら、もうそこにはAちゃんの姿はなくなっとって、
一気にやる気がガタ落ちした。













小「なんでおらへんの…！！俺のドリブル見いひんで他に何見るねん……！！！」




重「頼んでもどうせ断られるやろ！！」




藤「たしかにー。」













失礼な奴らやな……








頼んでみな分からへんやんか……！！！

























……多分無理やったやろうけど！！！！！！















簡単に予想出来てまう未来に少し涙ぐみながら、試合開始のホイッスルの音を待った。




























小「ちょ、流星ビブス逆や！」




藤「……え、ほんまや。
なんか色薄いなー思っててん。裏表やったんか。」















俺こんなあほな奴に馬鹿にされとんのか……











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