オトコギライ《桃》

#キライ ページ11

小瀧side




急に泣き出してもうたAちゃんになんて言うたらええのか分からんくて戸惑う。




ちょ、なんで泣いとるん……。









小「ちょいちょい……。友達想いなんは分かるけどそんな泣くほど……」











『そんなんやない！！！！


友達でも、親友でもあらへん！！！！





……私はっ、私は智くんが…！！』







小「……！！」













おや？おやおや？






これはまさかの？








1番遠回りしてもうたパターン……？













『馬鹿にするならすればええよ！


しゃーないねん！昔から男がダメで、でも智くんだけは大丈夫やった。





私だって分からへんよ！！！






好きで女に生まれてきたわけやないし、私だって……！！』















まるで必死に大人に反抗する子供みたいに泣きながら言葉を繕うAちゃん。








せっかくの可愛ええ顔がまた台無しになっとる。










そんな彼女を見て俺は、
































無意識に、Aちゃんの唇を


自分の唇で塞いどった。

























小「……あれ……？」







俺、今何した？























『…キッッッッッッモーイ！！！！！！キモイキモイ！！！！！！！



唇腐った……！！！！！！』









俺やって何が起こったか理解できとらん。




え、俺自分から顔近づけた……よな？















小「いや……ごめん……なんか…つい……？」







『はあ！？



……このっクソ野郎！！！死ね！！！！』











涙目で怒鳴って走ってくAちゃん。
















小「ははっ……かーわい。」























…………ん？


















…………………………んん？









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