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第四十五訓 ページ18

Aはかぶき町の見回りをしていた
特に異変もなく安心すると共に、何も起きない事への退屈さも感じながら、屯所へ戻る道を歩いていた
が、その道中、聞きなれた声に話しかけられた

「A姐!」

振り向くと、神楽と新八、そして

A「…誰だ」

銀時に似ているようで似ていない男がいた

新「こんにちはAさん
 誰だって…銀さんです」

新八の言葉にAは一瞬きょとんとした後、全力で首を横に振った

A「いやいやいやいや、それはない
 わっちの知ってる銀時はこんなに輝いてる目をしていない
 もっと死んでる覇気のない目じゃ」

そんなAの言葉に新八は苦笑いをする

新「や、それがですね…」


A「つまり、ジャンプ買いに行ったら事故に遭って記憶喪失になったと?」

場所を移動し、新八と神楽から話を聞いたAは簡潔にまとめた
そして銀時の方に冷めた目を向け言い放つ

A「馬鹿か」

それをなだめようとする新八をよそに言葉を続けていく

A「ジャンプを買いに行って跳ねられた?なめてるじゃろ
 あれだろ?最近ジャンプを枕代わりに使ったんじゃないか?
 ジャンプ様のたたりじゃ」

新「ジャンプ様ってなんだよ!!」

Aはハァ、と一息吐くと新八達に問いかけた

A「で?わっっちにどうして欲しいんだ」

神「銀ちゃんの記憶を戻して欲しいネ!」

新「古い付き合いのAさんだったら何かきっかけになるかと…」

A「…分かった」

Aは隊服の右袖を肩までまくり、二の腕に巻いてあった5本の紐のうち白い紐をとると、袖をなおし銀時へその紐を見せた

A「…銀時、これを」

銀「…? ッッッ!!」

最初は首をかしげていたが、その目の焦点がしっかりとその紐に照らし合わされると目を見開いた

銀「これは…!」

だが銀時は頭を抱えてしまった
思い出せそうで思い出せない
その処理に頭がついて行かないようで、頭痛におそわれていた

A「…いや、いい
 思い出さなくても大丈夫じゃ」

Aは銀時を安心させようと背中をさすると、新八達に向き合った

A「すまんな、力になれなくて… 」

新「いえ、大丈夫です
 こちらこそいきなりすみません…」

Aは手をひらりとふり雑踏の中に消えていった



新「あの紐、何だったんだろうね…」

神「…きっと大切な物アル」

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黄羅(プロフ) - ななさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてうれしいです!そしてご指摘もありがとうございます。区切りの良い所まで行ったら設定を大幅に変えようか検討中です。その際にはお知らせ致しますので、これからも見て頂けたら幸いです! (2021年2月5日 5時) (レス) id: 3f33cf0222 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 楽しんでいつも見てます!高杉との絡みがあって嬉しいです! ただ月詠口調がやりすぎじゃないかなって気になりました。 (2021年2月5日 4時) (レス) id: becceb0046 (このIDを非表示/違反報告)
ユウカ - 更新楽しみに待ってます! (2015年3月12日 14時) (レス) id: a76acd2a98 (このIDを非表示/違反報告)
桃果銀魂LOVE(プロフ) - 更新頑張ってください!応援してます♪ (2015年1月24日 8時) (レス) id: 3c29a828b5 (このIDを非表示/違反報告)
ミシェル(プロフ) - 続きィィイイ〜!!見たい〜!!一国傾城篇とか!! (2015年1月2日 1時) (携帯から) (レス) id: eac2cfa6e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黄羅 | 作成日時:2013年7月30日 20時

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