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───翌日。

青子が私に気を使ってくれたのか、先に登校しているらしく、快斗にも私の家に来るよう伝えてくれたらしい。

……久しぶりで、なんだか緊張する。





『 ……何年幼馴染やって来たと思ってんの。

…前みたいに接すれば、大丈夫 』






そう自分に暗示をかけるようにして呟く。


鏡の前で髪はハネてないかだとか、制服に皺はついてないかだとか念入りにチェックしていると、遠くからお母さんが私を呼ぶ声が聞こえた






「 Aーーー!!快斗くん来たーー!! 」

『 …!はーい!いま行くー! 』





お母さんの所に行く前に、鏡の前でラストチェックしてから部屋の扉を開ける。……なんかデジャヴ。



そしてお母さんと快斗がいるであろう玄関に向かうと、お母さんのどこか興奮したような声が聞こえてきた。






「 ホント快斗くん久しぶりねえ〜〜!元気してた? 」

「 はい、おかげさまで 」

「 Aったら、お友達とシンガポールに行ったっきり快斗くん連れてこなくなっちゃったもんだから、何かあったのか心配してたのよ!

また来てくれるようになって良かったわあ〜〜!! 」

『 …ちょっとお母さん興奮しすぎ。快斗引いてるから 』

「 あらA。いつからいたの?

声くらいかけてくれたらいいじゃない! 」

『 お母さんが興奮しすぎて話しかける暇がなかったのに何言ってんの! 』





ついお母さんと言い合いになってしまったけど、横に快斗がいることを思い出し、すぐに口を紡ぐ。





『 …あ、ごめん快斗、学校行こっか 』

「 …ああ、そうだな 」

「 気をつけていってらっしゃいね 」

『 うん!行ってきまーす! 』





家の扉を閉めてふと思う。


…前みたいに接するって決めたけど、今までどうやって接してたんだっけ



どちらも中々話し出せず、沈黙が続く。


…と、そんな中、快斗がゆっくりと口を開いた






「 あのよ、A 」

『 っは、はい! 』

「 ふはっ、動揺しすぎだろお前笑 」

『 だ、だって…しょうがないでしょ! 』

「 わあったわあった! 」

ったく、……そんで、今週の日曜なんだけど、空いてるか? 」

『 日曜…?空いてるけど、なんで? 』

「 オレ、日曜に予告状出してんだ。付いてきてくんねえかなと思って 」

『 ああ…おっけ 』





…あれ?意外と普通に話せてる…

…心配なんて、する必要なかったのかも




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冬眠。(プロフ) - 終わっちゃったんですね…‼でも何回も読み返します‼‼ (2022年12月27日 15時) (レス) @page24 id: 4f6fc34427 (このIDを非表示/違反報告)
宵闇月夜(プロフ) - 続き見たいです!書いて下さい、お願いします。 (2022年4月13日 15時) (レス) @page22 id: ad64d71acf (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 久しぶりの更新…!!!!待ってましたありがとうございます!!!これからも楽しみにしてます! (2022年3月12日 10時) (レス) @page19 id: e12f476466 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - よっかたあ、かいと彼女ちゃんが恋人同士なれて、青子ちゃんとも仲良しに戻れて。続きが楽しみです (2021年12月8日 20時) (レス) @page14 id: ef5d083eda (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - 新一はすごいなあ、彼女ちゃんが、元気がないことわかったし続きが楽しみです (2021年11月7日 22時) (レス) @page7 id: ef5d083eda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こーさん | 作成日時:2021年10月24日 21時

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