怪 盗 さ ん と の 恋 物 語【 紺青の拳 】

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『 ──快斗！ 』

「 おー、やっと来たか 」

『 ごめん…なかなか抜けらんなくて 』





私が外に出ると、壁にもたれかかって待ってくれていた快斗。


……いちいち絵になるのが腹立つ(好き)





「 なあA 」

『 ん？ 』

「 次に狙うお宝なんだけどよ 」

『 ああ…うん、何にしたの？ 』

「 紺青の拳(こんじょうのフィスト)っつうんだけど、これがまたちょっと問題でなー 」

『 問題？ 』





……問題ってなんだろう。

その紺青の拳っていうお宝の所有者になんかあったりするのかな。


…………なんていう私の甘い考えは、次の快斗の言葉によって一瞬にして打ち砕かれることになる。





「 ──シンガポール 」

『 え？ 』

「 次狙う紺青の拳があるのは…

─────シンガポールだ。 」

『 ……は？ 』





まさかのシンガポール発言に素っ頓狂な声が出る私。



シンガポールって……あのマーライオンの？





『 えっと…シンガポールにあるってことは、快斗は行く…ってことだよね？ 』

「 ああ、……まあ、黒羽快斗として入国する訳にはいかねえから、ちょっと名探偵の力を借りようとは思ってっけど 」

『 新一の？……というか、なんで快斗がシンガポールのお宝を？ 』

「 ちょーっと厄介なことに巻き込まれちまってなー

ま、ただ紺青の拳がシンガポールにあるっつうのも関係してんだけど 」




色々突っ込みたい所はあるけれど、とりあえずは……




『 ……それ、私もついてった方がいいの？ 』

「 別にどっちでもいいけど、多分…というか、絶対来ることになりそうだぜ 」

『 …え？ 』

「 なんたって紺青の拳は─── 」









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