怪盗さんとの恋物語 (ページ14)

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「や、やーねー、冗談はやめてよコナンくん？

わたし、どれが本物かなんて知らなかったよ？
ヒントなんて聞いてなかったし… 」

「フン、ヒント無しでもお前にはあれが本物だとわかっていたはずだ。奥さんが手袋をして小箱から黒真珠を取り出した時点でな」

『え？』

「真珠の主成分は炭酸カルシウムで酸に侵されやすい。
指の油で汚れたりすると表面が酸化され光沢が失われてしまうんだ。

まあ中には知ってた人もいたみたいだが、そんなデリケートな宝石を他人に預けるワケがないって事さ」

「でもそれだけじゃ… 」

「確かにそれだけじゃ不十分だが、奥さんが着けていた冴えない真珠の事を重ね合わせれば推測は確信になる！！」

『な、なるほど… 』

「わ、わかったわ、そんなに疑うんなら電話でここに警察の人を… 」

そう言って蘭(？)が備え付けてあった電話に手を伸ばしたそのとき、新一の強烈なボールが電話に向かって飛んだ。

そしてそのまま電話は壊れてしまう。

「フン、どーせまた紛れ込んで逃げるつもりなんだろ？

それにこの場に人を呼ぶなんてヤボなマネはなしだぜ。こっちはサシの勝負を仕掛けてやってんだからよ」

「 …参ったよ、降参だ。この真珠は諦める。

だが1つだけ教えてくれ！ここにそのお嬢さんを連れてきたのはなんでだ？もしかしたら危険な目に合わせちまうかもしれねえのに… 」

『確かになんで…？』

「んなの適当だよ…子供の身長じゃ不利になった時にAがいれば楽だろ？」

『 …なんだ、そういうこと… 』

「 …あ、そういやこの服を借りて救命ボートに眠らせてる女の子…早く行ってやらねーとカゼひいちまうぜ？

…オレは完璧主義者なんでね♡ 」

そう言い残したかと思えば、懐から女性物の下着を取り出して見せつけてきたキッド。

そして閃光弾を地面に投げつけると、その光と共にキッドは消えてしまったのだった。

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