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伍ノ型 俺の人生 ページ5

( 善逸side )





俺は昔から独りだった。


実の親から捨てられ、兄弟子にも嫌われ、女の子には裏切られ、信頼出来る友達すら出来なかった。みんな俺から離れていった。


肉親代わりのじいちゃんはいたけれど、何度も辛い鍛錬は受けさせられたし。俺は壱ノ型しか使えないから散々迷惑かけたな。ごめんね、じいちゃん。


思えば、散々な人生だった。


運良く何故か最終選別に残ったものの、鬼殺隊なんて物騒なもの____いや、こんな糞な人生、早く終わればいいのにって思ってた。





けれど、最終選別のあの日、全てが変わった。


いつかの雷に撃たれた衝撃がまた身体中を駆け巡ったんだ。

いや、本当には撃たれてねえよ?比喩表現ね、これ。

見た瞬間、動悸が激しくなって、変に焦りや緊張が出てきて、今まで女の子に対して抱いてきた感情とは違うものに覆われたんだ。


__________ 「なんだ、この感じ」



その儚げな瞳が見つめる先は俺であって欲しい、またあの子に会いたいと思った。あの子の笑顔を見てみたいと思ったんだ。




でも、そんな簡単には会えなかった。

鬼を怖がって気絶して、起きたらいつの間にか誰かが頸を切っていて。そんな時でさえ、四六時中彼女のことをずっと考えていた。



「どこにいるんだろうか」


名前も知らない、顔しか知らない。

そんな君に恋焦がれていたんだと思う。




だけど、響凱という化け物の屋敷で久しぶりに彼女の姿を見つけた。いや、見つけたというより助けてもらったという表現の方が正しい。

猪から箱を守る俺の前に立って庇ってくれた。


___ 「無闇に人を傷つける人は嫌いなの」


怪我を負わされて頭が働かなくなったときでも、
これは運命なんじゃないかとも思った。




それから同期ということで行動を共にすることが多くなって、何かと理由をつけて逢引に誘ったり、一緒にいる時間を増やしていった。

一目惚れから生まれた気持ちはどんどん大きくなっていった。




そんな日に日に膨れ上がる気持ちを抑え込めず、Aに気持ちを伝えた時、君は泣きながら笑ってこう言った。


___ 「私も、善逸のことが好きです。」



正直、鬼殺隊を辞めさせようとも思った時期もあったが、彼女には鬼を滅するという目的があり、それをも尊重したい俺は、この瞬間彼女のことを一生守り抜くと誓った。







「…俺、すげえ好きじゃん」




そんな声はきっと君には届かないのだろうけど。







.

陸ノ型 女子会→←肆ノ型 本当は、



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わたしちゃん(プロフ) - 遅れてコメ失礼します!すっごくきゅんきゅんして、善逸もかわかっこいいってかんじでもうほんと大好きです...!更新待ってます! (2021年6月28日 14時) (レス) id: 4e7e1a0744 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 2人を元通りにしてあげてください!ww 続きめっちゃ待ってます (2021年3月20日 23時) (レス) id: b364ff4a49 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 続きが凄く気になります!夢主ちゃんとぜんいつの恋の行方が気になる!更新待ってます!楽しみです! (2021年3月17日 1時) (レス) id: ee58dd6f58 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが気になります!無理しないでいいですから更新楽しみに待ってます! (2021年1月7日 20時) (レス) id: 51e411dd35 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳@きゃらめる - (コメント失礼}(*・ω・)ノ善逸と元通りになってほしいなぁ〜(*´`*)花冠のところ.凄くグッと来ました…\(*>ω<)/更新頑張ってください! (2020年11月7日 10時) (レス) id: 1d3bfbc3f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たむ | 作成日時:2020年3月26日 23時

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