悶える彼氏と落ち込む彼女の攻防合戦【我妻善逸】

拾弐ノ型 霞柱の稽古 ページ12

.





化粧の教えを乞い、勉強してから約2週間後。

私は炭治郎と一緒に時透くんの御屋敷にお邪魔していた。





時「A！炭治郎！」


『無一郎くん、忙しいのにごめんね』


時「ううん！一生懸命で努力家な二人の願いなら僕叶えたいって思うからさ！」




うわあ、キラキラした笑顔だなあ。

最初に出会った時は無表情で冷酷ささえ感じたのに。

炭治郎曰く、配慮が足りないらしいね彼は。


それがどういうわけか、いつの間にか無一郎くんは心を開いてくれたのか、いつも満面の笑みである。
( Aと炭治郎の前だけだよ！)





時「よしっ、じゃあ稽古始めるね」


「「お願いします」」





柱にはそれぞれ得意分野があって、無一郎くんの場合は速度に強いのか、高速移動の稽古を行ってくれる。

私は足腰を鍛えたいため、彼によくお願いするんだ。

あとはまあ、頼みやすさかなあ。

他の柱も優しいのは分かるけど、不死川さんは怖いし、冨岡さんは言葉っ足らずだから悶々として終わるし、不死川さんは怖いし、伊黒さんは地獄だし、不死川さんは怖いし。

そんな人たちと比べたら、無一郎くんは満面の笑みで了承してくれるし、的確に教えてくれるからやりやすいのだ。…… 何故、心を開いてもらったのかは謎。





時「A！もう少し足を動かして！

炭治郎！それじゃ構えが追いついてないよ！」




実際、無一郎くんは年下なのに流石は柱というべきか、すごく強い上にめちゃくちゃ分かりやすいので、そりゃあもう助かってるし参考にしている。





.





「お疲れ様でした…」

『ありがとうございました……っ、ﾊｧっ』


「うん！二人ともよく頑張ったね！お疲れ様！」








▽









時「はい、これ。水分摂ることも大事だよ」


『ありがとう…』


炭「助かります……」




にこにこと渡された水をがばがばと飲み干す。

あ〜〜っ、悪魔的に美味しい！疲れた身体に沁みる！




時「Aは折角柔軟な身体持ってるからそれを生かさないと勿体無いよ。偶に甘露寺さんに稽古付けてもらってもいいかもね。」


『ああ、蜜璃さんには今度稽古付けてもらう約束したんだ！そのときにまた沢山教えてもらうの！』


時「そっかあ。Aは努力家だねえ」




偉い偉い、と頭を撫でてくる無一郎くん。

対して、私は男の人に免疫が無い為、顔が熱くなってしまった。






.

拾参ノ型 強制的に再認識→←拾壱ノ型 悩みは尽きない

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す