弐ノ型 一応の存在 ページ2
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『ふあ〜あ…』
朝。目が覚めて乱れた着物を直し、台所へ向かう。
トントンと包丁で食材を切る音が心地いい。
「…あ、A、おはよう!」
『おはよう〜〜、炭治郎早起きだね』
「料理の当番だからな!
今日は天気いいな〜、任務日和だ!」
『確かに頸狩り日和だねえ』
まあ鬼が出るのは夜だけども。
と、心の中で付け足す。
『炭治郎、今日任務?』
「ああ、最近鬼が出てるって噂の場所にちょっと偵察をしに行くんだ」
『そっかあ。大変だね』
「Aは?確か…非番だったな。
善逸と逢引でもするのか?」
『しないよ。だって善逸は、』
私になんかもう興味ないもん。
「A…?何かあったか?寂しい匂いがするぞ」
『ああ、ごめん。何でもないの。気にしないで』
「だが____、「猪突猛進!」…ぅわあ!」
「伊之助!急に突進してくるのはやめろ!」
「うるせえ!俺様に指図すんな!」
「俺は親分だ」と叫ぶ彼は今日も元気がいい。
元気がいいのはいいことだが… 心臓に悪いからやめて欲しい。違うところで元気アピールして欲しい。
私が住むこの家は元はといえば私のもの。
だが、今は 目の前にいる、正義感強い炭治郎と、猪を被った伊之助と、… あとは炭治郎の妹と私の一応の彼氏の5人で住んでいる。
親?
… 母親は鬼になった父親に殺されたし、
鬼になった父親は元鬼殺隊員に殺されたよ。
まあ、その話は長くなるから追追ね。
「よし、ご飯も出来たし、善逸と禰豆子を起こしてく__「禰豆子ちゃぁぁああん!」
「おはよう!今日も可愛いねえ禰豆子ちゃん!」
「善逸!禰豆子!今起こしに行こうと思ってたんだ!おはよう!」
「ふんっ!朝からうるせぇぞ!紋逸!」
「いってぇえええ !!!! やめろよ、突進してくるの! 」
「… むー」
『おはよう、禰豆子ちゃん』
すりすりと寄ってくる彼女は、禰豆子ちゃん。
朝は弱く眉を顰めているが、それすらも可愛い。
そして、
『おはよう、善逸』
「…… はよ」
彼が、一応彼氏の善逸。…… 一応、ね。
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わたしちゃん(プロフ) - 遅れてコメ失礼します!すっごくきゅんきゅんして、善逸もかわかっこいいってかんじでもうほんと大好きです...!更新待ってます! (2021年6月28日 14時) (レス) id: 4e7e1a0744 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 2人を元通りにしてあげてください!ww 続きめっちゃ待ってます (2021年3月20日 23時) (レス) id: b364ff4a49 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 続きが凄く気になります!夢主ちゃんとぜんいつの恋の行方が気になる!更新待ってます!楽しみです! (2021年3月17日 1時) (レス) id: ee58dd6f58 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが気になります!無理しないでいいですから更新楽しみに待ってます! (2021年1月7日 20時) (レス) id: 51e411dd35 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳@きゃらめる - (コメント失礼}(*・ω・)ノ善逸と元通りになってほしいなぁ〜(*´`*)花冠のところ.凄くグッと来ました…\(*>ω<)/更新頑張ってください! (2020年11月7日 10時) (レス) id: 1d3bfbc3f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たむ | 作成日時:2020年3月26日 23時