お前なんて嫌い (ページ11)

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その日の放課後、俺は1人で下駄箱にいる抱きつき女を見つけてしまった

渡辺「おい」

無意識に俺はこいつに声をかけた

ビクッとしてこっちを見て今度は俺が誰だかわかったのか驚いた表情をして固まった

「私…ですか」

渡辺「いま俺らしかいねぇじゃん」

「あ、まあ、はい」

渡辺「お前この前逃げたよな。どういうつもりだよ」

「逃げるって…別に用ないですよね」

渡辺「は？あんだろ、あんな嫌がらせしておいてよく言えんな」

「い、嫌がらせ？？そんなつもりじゃ…勘違いのことはもう許してください」

渡辺「俺はあん時お前が急に抱きついてきたせいでずっとイライラしてんだよ」

「急にというかしょうがない理由があったじゃないですか」

こいつと話すだけでイライラするし、何よりモヤモヤが止まんねえ

渡辺「…てかお前、付き合ってるやついたんだな」

抱きつき女は俺を一瞬キッと睨んでため息をついた

「あなたもですか…」

渡辺「あ？俺はお前にため息をつかれる覚えはねえ。こっちが呆れたいくらいだわ」

「はい？何でそうなるんですか。嘘を勝手に流される私の身にもなってほしい」

渡辺「嘘？？」

「え…あぁ、まあ」

渡辺「お前、嘘流されてんの？」

また一瞬驚いた顔をした

「はぁ…まあ、はい。断ったんですけど」

渡辺「え、じゃあ告られたの？」

…ってか何で俺こんな気になってんの？俺の人生に全然関係ない情報じゃねえか

「ていうかあなたに関係無くないですか？」

こいつも同じこと思ったのか、また逃げられた

クソ…ムカつく