五条悟 ページ10
藤「安心してください、伊地知さん
______何かあれば私がフォローするので」
笑ってそういう伊藤の言葉に続くように、新田が勢いよく立ち上がった
新「任せてくださいッス!」
ビシッと敬礼するような勢いで言った
新「新人はバシッバシしごいてやりますんで!」
その声はやたらと大きかった。
粧はうるさそうに下瞼をぴくつかせ、身を反対に寄せると思わず顔をしかめた
伊地知は少し困ったように笑いながら頷くと
伊「では……よろしくお願いします」
そう言って会議室を後にした
扉が閉まった次の瞬間
新田が勢いよく手を叩いた
新「ほら!行きますよ!」
またしても大声だった
新「今日もやること沢山ッス!教えることも沢山あるッスよ!」
その勢いにつられて、新人達が立ち上がる
「「はい!!」」
新人達の気合いのこもった声が揃った
その返事に、またしても粧は一人、うざそうに反対に身を寄せた
そして、先輩二人が部屋を出ていく
それに続いて、新人達も慌てて荷物をまとめ始めた
椅子が引かれる音
鞄を持ち上げる音
しかし、その中で――
粧だけが動かなかった
だらしなく椅子に座ったまま、ぼんやりと座っている
______浮かない顔
その時だった
会議室の扉にある小さなガラス窓
そこに、誰かの顔がぬっと現れた
粧は眉間に皺を寄せ、目を凝らす
______五条悟だった
思わず目を見開く
ドアの外から小窓越しに、こちらを覗いている
その顔はどこか楽しそうで、粧からしてみれば腹の立つ顔
ニヤニヤした顔で五条は粧にひらりと手を上げた
軽い挨拶のように
粧の片眉がぴくっと上がる
目をガン開きにしどっか行けと鋭く睨みつけると
五条は一瞬きょとんとしたが、すぐに笑った
五「マジで来てんじゃん、ウケる」
粧は五条が去るまで睨み続けている
五条の後ろを歩く夏油はそれを見て、満足そうに小さく頷いた
______ちゃんと来たんだね
ポケットに手を突っ込み、そのまま廊下を歩いていく
どこか嬉しそうな足取りだった
会議室の中では、粧が一人だけ机に残ったまま
小さく舌打ちをした
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作者名:はなり | 作成日時:2026年3月14日 11時


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