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4年ぶりに見る顔 ページ6

不動産屋から戻り、粧は床に寝転がっていた

テレビはついているが見ていない

コンビニの袋

空のカップ麺

散らばったお菓子

そこに雑に置いてある携帯が鳴った

画面には猪野先輩の文字

「……あー…もう」

粧は無視を決め込むが、しつこく鳴り続ける

ため息を吐いて仕方なく出ると

「はい」

猪「荷造り進んでるか〜?」

「いいえ」

猪「はぁ?今日中にまとめとけっつったろ」

「私も一言も行くなんて…」

猪「お前に決定権はもうねぇだろ

冗談抜きで、契約切れた後どうすんだっつーの」

「……もう〜!ほっといてよ…!!」

猪「ほっとける訳あるか、兎に角引っ越しの助っ人呼んでるから鍵開けとけよ」

「無理」

即答、猪野が呆れた声で言いかえす

猪「めんどくせぇ後輩」

「めんどくさい先輩」

プチッ

一方的に電話を切り、部屋はまた静かになる

そして、粧は寝転がり天井を見た


暫くすると


ピンポーン、チャイムが鳴った


粧は当たり前のように居留守を使う


ピンポーン



無視。



ピンポーンピンポーン



次は耳を塞ぐように布団を被った



ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン


「〜〜〜〜っ!!もう!!!!」

わざとらしく足音を立てイライラしたように粧はドアを開けた


そして、部屋の中から顔を出すと固まった



「……」




目の前に、久しぶりに見る元教師の夏油

そしてその後ろに、猪野



______3人の間に沈黙が走る



先に口を開いたのは夏油だった



夏「や」



粧は理解の追いつかない頭で、すぐにドアを閉めた_____

が、夏油の足がそれを許さなかった


ドアの隙間に挟まった、足


粧は、そんなの気に留めることもなくドアを引っ張り閉めようとする


夏「こら、痛いじゃないか」

「足退ければいいだけでしょ、帰ってください」

夏「まだ来たばかりだよ」

ガシャンッ

粧が男の力に適うはずもなく、いとも簡単にそのドアは人が入れるくらいまで開いてしまう


粧が顔をしかめる。


「猪野先輩が呼んだの??」

猪「助っ人呼んだっつったろ」

「頼んでない」



夏「借金があるんだろう?」



夏油の言葉に粧は固まる



「……は?」




夏「じゃあ働かないとね」




4年前と変わらない、その笑顔に粧は息を飲んだ

脅し→←不動産



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作者名:はなり | 作成日時:2026年3月14日 11時

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