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奢りなら ページ41



いつもなら猪野が車で送ってくれるが猪野は本日休日の為、粧は自力で通勤中

途中、呪術高等の近くにあるカフェへ入った

朝の店内には、コーヒーの香りが広がっている

粧はレジの前に立ち、上にあるメニューを眺める

ブラックコーヒー 200円

チョコレートチップフラペチーノ 700円

粧は固まった

無性に飲みたいのは、フラペチーノ

甘くて冷たくて、朝には最高の飲み物

しかし、七百円


______節約しろよ!


猪野の言葉が頭に流れる

粧は小さく唇を尖らせた

ブラックコーヒーに目を移す


(無理無理)


あんな苦いもの、甘党の自分には飲めたものじゃない

もう一度メニューを見る

カフェオレ 350円

しばらく悩んだ末、粧は観念したように口を開いた


「カフェオレを一つ」


そう言いかけた瞬間

後ろから、すっと一枚のカードが差し出された

黒いカード

いわゆるブラックカード

粧はぎょっとして振り返る

そこにいたのは、夏油傑 だった

夏油は店員に微笑みながら言う


夏「追加でブラックコーヒー三つと

チョコレートフラペチーノ一つ

これで一緒にお願いします」


店員はかしこまりましたと受け取った

粧は目をぱちぱちさせる

夏油は悪戯に笑った


夏「悟の奢り」


奢りと聞き、粧の顔がぱっと明るくなる


「すみません!カフェオレなしでフラペチーノのもう一つ追加で!」


五条の奢りとわかった瞬間、フラペチーノに変更する粧に夏油はクスッと笑った


「夏油さんってフラペチーノとか飲むっけ?」


夏油は首を振る


夏「悟のだよ」


粧はと納得した顔になる

頭の中にフラペチーノを啜る五条悟の姿が浮かんだ


「……あーね」


やがて注文の品が出来上がり、二人は店を出た

粧はさっそくストローを刺す


「いただきまーす」


嬉しそうにフラペチーノを吸う

さっきまでのだるそうな顔が嘘のようで夏油は困ったように笑った


他愛もない話をしながら、二人は並んで高専へ向かう


夏「慣れたかい?」


「全然」


夏「そうか」


「怒られてばっかり」


夏「ふふっ、想像できるよ」


「…嫌になる」


ズズッとフラペチーノを啜り、口を尖らせる


夏「でも、頑張ってるんだね


____昨日も、活躍したみたいじゃないか」


「別に活躍ってほどじゃ…結局怒鳴られるし…」


夏「私達はAが頑張ってるの、よく分かってるよ」


粧はそう言った夏油の顔を顰めた顔で見つめ、呟いた


「…脅してきた人に言われても」

怖い先輩→←ep2



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作者名:はなり | 作成日時:2026年3月14日 11時

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