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単独で ページ33

粧は小さく頷いた

今日一日で、神経がすり減っているのが自分でも分かる

その時だった


笠「ちょっと待ちなさい」


背後から、冷たい声が飛んだ

振り返ると、笠井が立っていた

腕を組み、厳しい視線で粧を見ている

粧の背筋がぴんと伸びた

笠井はゆっくりと歩み寄る


笠「残穢のこと、もっと知っておくべきじゃない?」


その声は淡々としていたが、鋭かった


笠「残穢で呪詛師を追跡することもある

今後のためよ」


そして一言、はっきりと告げた


笠「残って、しっかり残穢というものを知りなさい」


一瞬、空気が止まった

粧は何も言い返せない


伊「あ…あの…ですが、粧さんは今日はもう勤務時間が…」

笠「何?これが貴方の指導方法?

だからダメな補助監督ばかりが増えていくんじゃないの?」

「…はい、残ります」


小さな声だった

その言葉に笠井は粧を一瞥する

そして、無言のまま車に乗り込んだ

粧はその場に、ぽつんと立ち尽くす

伊地知が心配そうに粧を見つめた

何か言いたそうに口を開きかけるが、笠井の前では強く出られない

やがて小さく粧に近づき、周囲に聞こえないように声を落とした


伊「…粧さん」


粧が顔を少し上げる


伊「報告書も大丈夫なので…今日はもう、このまま帰っても大丈夫ですよ、猪野君も確か任務は入ってなかったと思います

______呼んで見てください」


優しい声だった

だが、粧は小さく首を横に振ることもできない

ただ曖昧に視線を落としたまま立っている

それ以上、伊地知も何も言えなかった

やがて補助監督たちは次々と車へ乗り込んでいき

伊地知も運転席に乗り込んだ

車の窓越しに、伊地知がもう一度だけ粧を見た

やはり心配そうな目だった

エンジンがかかる

車はゆっくりと駐車場を出ていった

ガチだった→←優しすぎる上司



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作者名:はなり | 作成日時:2026年3月14日 11時

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