真実 ページ45
「……何言ってるんですか、使いましたよ」
五「一級の呪霊の時だよ
確実に君の呪力ではなく、暖の呪力の気配だった」
「これは私には無理だなって思ったので…諦めただけです、そしたらお兄ちゃんが出てくれました」
五「わざとでしょ
わざと自分から手を抜いた
君の呪力でなら祓えるはずなのに」
「…初めての実習で呪いを全部祓ったのに
お説教ですか？」
五「最後のは君の実力じゃないよね」
「私に元々呪いを祓える実力なんてありません」
五「いやあるよ、僕が鍛えたんだ
僕が見てる君はもう充分強いのに
さっきは本気を出さなかった」
何で私、怒らてるの
意味が分からない
先生は…私に隠し事をしてるくせに…
猪「ご、五条サン！とりあえず高専戻りましょうよ！」
「本気を出さなかったのは…ッ
兄がどれくらい強かったのか知りたかったからです…！
お兄ちゃん…強かったんでしょ？！
特級は例外で、1級術師はすごいんでしょ…？！
五条先生……ッ
お兄ちゃんは…本当に呪いに殺されたんですか…？」
五「………ッ
1級だからと言って
呪いに勝てない術師は少なくないんだよ」
''悟に聞いてみるといいよ
それでも呪いに殺されたと言うのなら
私の所へおいで…真実を教えてあげよう''
そう言うこと…だよね…
先生は…私に…事実を隠した……
「…そう…ですか…ごめんなさい…
…私…頭冷やしてきます……
適当に帰るので…もう行ってください」
呪具を先生の元へ置いて廃校から離れた
向かった先は、あの男と会った橋
むしゃくしゃしてしまい、煙草を買ってしまった
あの時よりも暗く、建物の明かりが際立つ夜景を眺めて煙草を蒸す
夏「…真実は聞けたかい？」
すると、昨日会った男、夏油傑が隣に立っていた
そして彼は真っ直ぐと夜景を眺めながら口を開く
夏「ははっ、その様子じゃあ…
アイツは君に隠したようだね…」
「…真実って……何なんですか…？」
夏「言う前に聞くことがある
君は、事実を知ったらどうする？
呪術師をやめるかい…？」
「兄に呪われてる以上…
私には死か呪術師しかないです…」
夏「それは…事実を知れば…君は死を選ぶ可能性だってあるということと捉えていいのかな」
「…はい………」
夏「暖はね………___________________」
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作者名：はなり | 作成日時：2021年2月26日 12時
