"言葉"の神杖 6 (ページ9)

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ヤバい… ページ9

「逃がすんじゃねぇよ！！」

「ソイツを捕まえてくれ！」

武器を持って追いかけてくる人から走り出したAだが人が多すぎて逃げるに逃げれなかった

「そっちに逃げたぞ！！」

バンッバンッ！！シュンっ！パッ！！

『いっ！！』

Aに刃物や銃弾、魔法が当たる中、人々に危害を与える事なく逃げるだけだった

そのため体の至る所から出血していた

「もっと質力あげろ！！」

「！！」

このままだと流石にヤバい！！

『つ！ "飛べ"！！』

自身を魔法で飛ばしてはるか上空に逃げたのだった…

「おい！！逃げるな！」

「私たちの安全を守ってくださいっ！！」

「なんでA様が再起不能にならなくちゃいけないのよ！！」

「そうだぜ！！やめろよ！！」

＿＿＿＿ザワザワ！！！

『っ…』

ソフィナさん達の方はきっとライオさんがやってくれてる…マッシュくんにはメリアドールさんがついてる…

あぁ……さっきよりも目眩がする…心臓も痛い…でも…ここを落ち着かせられるのは私だけ…

『すぅ…ふぅ…"拡張"』

深呼吸をして魔法を唱えたAは次の瞬間

『みなさん！！落ち着いてください！！』

大声で話し始めたのだった

「！！」

「Aさま…」

『イノセント・ゼロは私達がなんとかします！！街を破壊なんてさせません！ですから！ひとまず武器を置いて落ち着いてください！！！』

早く安心できるように単純に分かりやすく！！

「…神覚者様なら…きっと……」

「でも…レナトス様とかは…」

多少落ち着いた人もいたが、

「っ！そんなの信じられる訳がないだろ！！」

「！そうだそうだ！！」

これだけで落ち着かないという人もいた

『っ！ならっ！！ならアナタ達はどうしたいんですか！！？

マッシュくんを捕らえて私を再起不能に追い込んで！イノセント・ゼロに尽くす人生を歩みたいんですかっ！！？』

「それはっ！」

「っ！！」

「「「「「・・・」」」」」」

皆分かっていた、今を生きながらえたとしてもその先に自由はないのだと

だがそれに目を背けていた、みんなそれを受け入れられないから…いや受け入れたくないから

『現実を見て！受け入れてくださいよ！！神覚者は4人やられて街は壊滅状態！これ以上の損害を出して何がしたいんですか！！？』

人々の顔を見ながら声荒げる齢14の少女、その眼は覚悟で染まっていた

「そんなもん…俺たちにもわかんねぇよ…」

「もう怖いだけよ……」

「どうしたらいいんだよぉ…」

ポツポツと人の本音が溢れ出てくる…