"言葉"の神杖 6 (ページ21)

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魔法の兄妹の本音ページ21

『なっ…なんで…』

日差しの入り方も…伸びすぎた木もツルも草も、、何もかもが同じ…

Aが驚いていると

＿＿＿＿ギィィイ

『ぇ…？』

そんな嫌な音が鳴り玄関の扉が開いたのだった、扉はまるでこっちにおいでと言っているように全開に開いたまま

『家の中…』

＿＿＿＿コツコツ

引き寄せられるように家の中に入って行くA、中に入ると…

『え…』

家にはなかった扉が真正面にあり一本道になっていたのだった

…元々あった扉もない…何この部屋は…

＿＿＿＿ガチャ

そして真正面の扉を開けると、

全てが真っ黒な部屋の隅で唯一白い髪が輝いているジンがうずくまっていた、そして今にも周りの黒に染まりそうだった

『…兄さん、？』

問いかけるAに

「A…なんで助けてくれなかったんだ？」

真っ黒に染まった目をギョロッとさせて立ち上がりこちらを睨むジン…

『へ、？』

「オレはずっとここでクローンを作り続けて、！でもいつか家族の元へ帰れるんだって思ってたのに！」

『にぃ、さ、ん、？どう、、したの？』

今にも泣きそうだが追い打ちをかけるように

「5年間！！オレは5年もこの生活に耐えて！それで殺されたんだ！！なのに家族はお前だけ！？そんなのおかしいだろ！！」

声を荒げて叫ぶジン、

『っ！！』タッ！

＿＿＿＿ギュッ

暴走したジンに駆け寄って抱きつき、

「！離せよ！オレは！！((『兄さん！！』！？」

『来るのがおそくなってごめん！家族を守れなくてほんとにごめんね兄さん！！…だから…

＿＿＿＿だからって泣かないでよ…』ボロボロ

「っ！泣いてない、！！」ボロボロ

2人の目からは大粒の涙が大量に溢れていた

『1人で寂しかったよね…見つけてあげられなくてごめんね兄さん、！でも、でももう大丈夫だよ…』

「っ…うわぁぁあ！！」ボロボロ！

子供のように泣くジン、それが魔法だと分かっていてもごめんと謝りたかったA…

『…兄さん、、もう1人じゃないからさ、安心してね…』フワッ

そうAが泣きながら優しく笑いかけると部屋は真っ黒から暖かい白に変わっていき…

「…A…お前は自慢の妹だよありがとう…そんで頑張れよな」ポロッ

『…うんっ…頑張るからね…』ポロポロ

＿＿＿＿ブワッ！！

そう言い白い光となって消えてしまった

『……』ギュッ

胸のネックレスを握るA…

『…行こう……』

＿＿脱出条件、お互いが心から泣くこと

＿＿＿＿

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

扉がどこにあるのか探していると

＿＿＿＿バンっ！！

『えっ、？』

なんと床が空きAは落ちたのだった