88話 ジンが……?〜冲矢、赤井side〜 ページ12
買い物をすませ、近道である裏路地を通る
すると道に座っている人がいて声をかける
冲矢「おや?どうかされましたか?」
ゆっくりと顔を上げた人はあの夜に出会った少年……柊琴音君だった
琴音「おき……や……さん?」
冲矢「昼間とは言え危ないですよ?」
ここは昼間とは言え暗く人通りも少ない……彼が襲われる可能性は充分ある
琴音「……ッ」
声をかけると琴音君は緋色の瞳から大粒の涙をボロボロと溢した
冲矢「どうかしました?」
琴音「きの……かえり……ヒック……ジンが……グスッ……」ポロポロ
嗚咽をこらえながら途切れ途切れに聞こえる単語は身に覚えがありすぎる
冲矢(ジンが?まさか接触されたのか?)
冲矢「取りあえず……工藤邸に行きましょう。怪我もされてますし」
琴音「……」コクコク
ここでは誰が聞いているか分からないため安全性の高い工藤邸に連れていく
ヨロヨロと歩く姿は痛々しいが何をされたのかは分からない
琴音「ヒック……グスッ……」ギュッ
工藤邸に着いた途端に堰を切ったかのように泣き出した
ただ、俺はその背中を撫でて落ち着かせる
しばらくすれば落ち着いたのか泣きつかれて眠ってしまった
赤井「もしもし、ボウヤ……今からこれるか?」
琴音君をベッドまで運び俺はボウヤに電話をかけ簡単に説明した
コナン『分かった、すぐ行くよ』
電話を切り琴音君を見る
赤い目元にそっと濡れタオルを被せた
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作者名:タンゴ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2017年1月12日 12時