Hello, Again 2

それは此処から君でした1 ページ12

【海外に行かない？】



そう言われたのは今朝出社してから、突然の事だった
何となく就職した会社で最初の頃は何の思い入れも無く仕事をして来た
でも自分がレベルアップするにつれて仕事が楽しく思えてこの仕事をしていて良かったと思えていた
そんな中提案された海外赴任
こんな司令は滅多に来るものでもない
ましてやこの私がそれを選択できるなんて思ってもみなかった
「少し考えてもいいですか」
そう答えると「いい返事を期待してる」なんて言われるもんだからとてもプレッシャーが凄い



昨晩、ジンくんと話をしてキッパリと私たちの関係は終わってしまった
今でもずっと心に何度もリピートされる
「幸せだったよ、ありがとう」
の言葉が痛く響く
こんなにも長い時間がかかって決まった答えを目の前にしてまた問題がやって来た海外赴任
それを承諾すればせっかく出した答えも意味がない
恋愛と仕事、どっちを取るかと聞かれたら人はどう答えるのだろう
どっちが正解なのだろう
悩んでも余計に混乱するばかりでため息をこぼした



「貴方海外赴任進められたんだって？！」


次の日出社をすれば友達の社員の子が大騒ぎで私に声をかけてきた


「ああ、うん。まぁね」

「勿論行くんでしょ？！いいなぁ〜日本より給料なんか2〜3倍っていうし」

「…迷ってるんだ」

「えぇ？！勿体無い！」

「…うーん……。」

「何年間なの？」

「2年…かな」

「なら行ってきなよ！この間海外赴任した人なんか契約5年だったみたいだよ〜
2年ならあっという間だしさ」




彼女にしてみれば2年なんて早いもの
でもあたしにしてみれば1年も2年も長い
それを決意すればこの気持ちに気づいた事も無駄になり押し込めなければならない



会いたい。それだけが胸の中を埋め尽くした

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