月曜日21時のヒロイン【R.S】 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:134,044 hit

3 ページ4

you

顔合わせ当日。

「A、相手役の子誰だろうね？」

マネージャーの工藤さんが車のルームミラー越しに話しかける。
最近の売り出し中の若手俳優って誰かいるっけ、と
ふと考える。

だめだ、全然出てこないやなんて工藤さんと笑いあう。

現場に到着し部屋に演者、スタッフが集まり、自己紹介が始まる。

オーディションで選ばれた相手役は監督が裏に隠しているらしい。
何といっても自然なその演技とリアルな男子高校生感に監督が惚れ込んだとか。

「今回、春木光役を演じます、綾瀬Aです。」

皆簡単に自己紹介を終わらせると監督からの話が始まる。

「このドラマは王道中の王道かもしれません。
ただこの王道ラブストーリーに僕はかなり力を入れています。
W主演で光役は綾瀬さんで決定したときに、
年下の男の子である駿役を誰にしようと考えました。
人気若手俳優2名のキャスティングも考えたし、
色んなドラマや映画なんかも観て発掘しようかな、なんてことも思いました。
このドラマではこの年代が感じる特有の感情だったり、
胸の痛み、切なさを演じてほしかったからナチュラルさの大事にしようと。
時間がかかるかもしれないけれど、僕の考える駿という子を
オーディションで探すことにしました。
きっと、綾瀬さんとこの子なら言葉では形容しがたい感情を、
どうしようもならないしんどさを、絵にしてくれると思います。」

「僕が選んだ駿くんを紹介します。」