月曜日21時のヒロイン【R.S】 (ページ25)

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昨日も仕事で夜遅くなり、少し睡眠不足。

ふわぁ…と、欠伸をすると
大きい欠伸だねぇなんて工藤さんからいじられる。

今日から作間くんとのシーン撮影だ。

機械の不調だとか何だとかで
楽屋で待機してる、けど、眠い。

少し寝て工藤さんに起こしてもらうのも
いいかなぁ、なんて。

「ごめん、事務所に一旦戻らなきゃいけなくなったから、行くね。」

…前言撤回。

バタバタと工藤さんが出て行き、
楽屋に1人になってしまう。

あとどれくらいかかりそうかな、
聞きに言ってみようかな、と
そっと楽屋のドアを開けると、

「うおっ！！！！！」

「！？え！ごめんなさい！！！」

ドアの向こうに誰かいたのか、
開けた衝撃でぶつけてしまう。

「だ、大丈夫ですか！？！ごめんなさい！！！」

謝りながらそっと覗くと、
可愛い袋を抱きしめながら
大丈夫っす！！と笑う作間くんがいた。

「さ、作間くん…。本当にごめんなさい…。全然気をつけずに開けちゃった…。」

私より背が高い作間くんの顔を見つめると
少し鼻が赤くなっているような気もする。

「ぜ、全然！全然大丈夫です！ほら！」

何の、ほら、かは分からないが
とりあえず大丈夫そうで少し安心する。

とは言え、作間くんは何でここに…？

「な、何で！！！ここにいるかというとですね！！！」

私の疑問が通じたのか作間くんは
あたふたしながら説明してくれる。

「こ、これ！！！！！」

可愛い袋が差し出される。

「この間！見ちゃったんです！！！
シュークリーム食べれなくて悲しんでたところ…。」

「だから、これ……。
俺も…、甘いものすきだから…よ、よかったら？」

最後は何故か疑問形。
とりあえず差し出された袋を受け取る。

「シュークリーム！！！！！
………もし、もしよかったら……、
一緒にどうかな……なーんて……！」

へへへ、と作間くんは笑う。

「あ、ありがと……？」

可愛い袋を開けると、
そこには２つのシュークリーム……

らしきもの。

作間くんが持ってきてくれたそれは、
潰れて無残な姿になっていた。