王子様とわたし。 (ページ6)

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あ、やばい。
そもそもお互いの会話がおかしいから不審がられている。

私は(中身は小瀧だけど)関西弁でまくし立てているし、
小瀧は私だから身振り手振りがどうしても
女の子っぽくなるし、喋り方も完全に女子。

｢あ、俺が･･･ちゃうわ、私がプリントぶちまけちゃって小瀧くんが拾うの手伝ってくれてるんですぅ～｣

めちゃくちゃわざとらしいぶりっこのような喋り方で小瀧が誤魔化し始めた。

低めの声で俺がって最初に言っちゃってる時点でだめだと思うけど。

｢なんかすごかったぞ｣

ほら、やっぱり！めちゃくちゃ疑ってる！

｢そんなことないですよっ、ねっ！小瀧くん♪｣

語尾に音符つけんな。

ぶりっこしてたかと思えば、
返事しろやと耳元でドスの効いた声で急かしてくる。

でもまぁ、誤魔化す以外どうしようもない。

｢まぁ、はい｣

それならいいんだがと言いながら
まだ疑いの目を向けつつ先生がどこかへ行った。

｢とりあえず今後どうするかこのプリント片付けたら決めるぞ｣